午後1時半に家を出たが、途中で花と菓子を買ったので、到着は午後3時。穏やかな日和だったが、平日なので広大な霊園に墓参者は皆無だった。
帰路は近隣の滝野公園に寄るつもりでいたが、ただ入るだけで駐車料と入場料2人分で1,200円もかかることが分かり、気が変わった。同じく帰り道にある札幌市立大学に久しぶりに寄り、美しい紅葉に包まれたキャンパス内を数年ぶりに散策した。
いまは首都圏でデザイナーとして働く娘が10数年前に青春時代を過ごした場所で、私もPTA広報誌の委員を務めていた関係で、何度も訪れた想い出の地だ。
当時よりも周囲の木々がいっそう深くなり、まさに「森の校舎」である。月日の流れをしみじみ感じる。
さらなる帰路、どこかで珈琲を飲もうということになり、手帳に記してあるカフェ・リストから、7~8ヶ所の候補店をピックアップしたが、寄り道の度合いが最も少なく、しばらく行っていない北大農場近くのライブカフェに決めた。
主にプロのジャズ、クラシック、シャンソン歌手のライブをやる店で、あのクミコも何度かここで歌っている。格が高すぎて私などはとても歌わせてもらえない。
しばらくぶりなので、もしや閉店しているかも?と思っていたが、以前と変わらぬ佇まいと珈琲の味でほっとした。ここでも客は私たちだけ。
西の窓から手稲連峰に沈む夕陽と、その手前でのんびり草を食む乳牛の群れを眺めつつ、静かな時を過ごす。よき秋の日である。