名刺の整理にはファイル式のフォルダが一般的で、私も最初はそれを使っていた。しかし、どうも使いにくい。分類がしずらく、検索が難しいのだ。100枚を越えたあたりから、見出しカードで50音順に分類できるこのタイプに変えた。検索や分類、整理も単純で、非常にやりやすい。
いわゆる「整理学」に関しては、独自にかなり勉強し、実践してきたが、結局のところ長続きするのは、システムが単純であることにつきる
ところがこの名刺箱、最近になって思いがけない不都合がでてきた。いただく名刺が仕事だけならよいが、50歳を過ぎたころから、趣味関連が急増。単純にアイウエオ順に放り込むと、仕事と趣味とが混在し、非常に探しづらい。
しばらくは仕事関連のうしろに「ETC(その他)」という特別な見出しを作って凌いでいたが、最近はその分類にも100枚を越える名刺が集まってしまい、探すのが一苦労。いよいよ新しい手段を講ずる必要に迫られた。
趣味関連の名刺をジャンル別の細目に分けようと思ったが、分類用の見出しカード(写真のオレンジ色のもの)は合計10枚しかなく、現状では不可能。そこで古いフォルダの厚紙を同じ形に切取り、新しいオリジナル見出しを作ることにした。
4枚作った見出しカードは、それぞれ「音楽」「介護」「ライター」「友人」と分類。厳密にはこのどれにも入らない名刺もあるが、ひとまずそれは「友人」に入れた。
全部並べ変えてみたが、仕事関連とは色が全く違うので、なかなか分かりやすい。
ざっと数えてみると、この種の趣味関連名刺が100枚で、仕事関連が300枚。古くてすでに意味のない名刺もあるが、すべての名刺に交換した年月日を鉛筆で記入してあるので、見るだけで当時の記憶が鮮明に蘇る、という効用がある。いわば自分の歩いてきた歴史、簡単には捨てられない。
ちなみに、私自身も3種類の名刺を持っている。「仕事」「音楽」「ライター」だが、最近は音楽専用の名刺の出番がやたら多い。名刺箱の中で、趣味と仕事の名刺が逆転するのも時間の問題か。これも自然な流れであろう。