「お前は部屋に必要な人間だ。卒業するまでアパートには移るなよ」と、先輩から感謝されたほど。(先輩の言葉は守りました)
思い出話はさておき、それまで事務机の片隅にずっと置いてあった木製のカードケースを、空いている袖机の一番下に格納することを思いついた。
結婚直後から活用し始め、かっては貴重な情報源として活躍してくれたカードシステムスだが、インターネットの登場とその後の検索システムの進化により、最近はめっきり出番が減っている。
そのままだと大き過ぎてはみ出してしまうので、45センチあった長さを、33センチに切り詰めた。無垢材で作ってあるので、この種のリメイクは簡単。
ついでに不要になったカードをかなり処分し、分類項目も思い切って減らした。
このカードシステムは、梅棹忠夫の「知的生産の技術」という本にヒントを得て、34年前に作ったオリジナルのB6カードがルーツだ。会社に出入りしていた印刷屋さんに頼み、1000枚印刷したが、10年くらいでなくなり、その後はLIFEという市販品に切り換えた。
整理の基本は、以前に書いた名刺整理箱と同じ項目別の見出しカードで、検索や分類整理、削除が簡単にできる。
新聞や雑誌の切り抜き保存、オリジナル曲の楽譜整理、英会話の慣用句メモなど、趣味や仕事で大活躍してくれた。脱サラの折には、「独立」「業務」「パース」などの分類項目が随分と助けになった。
文字通り、私の仕事や趣味の原動力になってくれた貴重な資料である。全盛時より減ったとはいえ、まだ1000枚近くはあると思う。
出番は減っても処分する気にはなれないので、アーカイブとして、空いたスペースに移動させた次第。
カードケースが消えた事務机は、改造して広くなった机の足元と同様に、すっかり見通しがよくなり、より広いスペースで作業ができるようになった。
パソコンで多くの作業を済ませる昨今とはいえ、経理帳簿転記や郵送事務、名刺の切り分けなど、まだまだアナログ的作業は残っている。袖机改修から始まった事務合理化作業は、しばし続きそうな気配。