2010年2月12日金曜日

水道管破裂

 実家近くに住む姉からの電話で起こされた。母が入院で不在の実家が、大変なことになっているという。ショックからか声が震えているので、空き巣でも入ったのかと思ったら、床が一面水浸しなのだという。
 入院時に水抜きはちゃんとしてきたが、おそらくどこかに不備があり、連日の寒波で水道管が破裂したらしい。姉が怪しいバルブを探して閉め、何とか水漏れは止まったが、とにかく来てくれという。
 実家に関わるやっかいな出来事が持ち上がると、最終的にケリをつけるのは、結局私の役目である。これも長男の定めとあきらめ、粛々と準備をした。

 水は1階の床上1センチほどらしく、窓ふき用と床掃除用の柄付きモップで水を玄関まで集め、土間から外に出してしまおうと思った。残った分はタオルで拭き取るしかない。
 ありったけの古いタオルとバケツ3個、そして長靴を車に積み、たまたま休暇で家にいた妻を伴い、すぐに家を出た。
 実家に着くと、姉がオロオロしながらホウキで床をはいている。それじゃダメだと1階の一番奥に行き、玄関に向かって水をモップで手早くかき出した。妻と姉は玄関ホールに集まった水を土間に落とす役。人海戦術だが、30分ほどするうち、水はかなり減った。
 タオルで残った水を拭いつつ、ストーブを点火して最大目盛りにする。1時間でだいたいの作業は終わり、床もじょじょに乾いてきた。

 調べてみると水抜き栓は2カ所あり、トイレの分が抜き忘れていて、寒さで水道管が破裂し、そこから漏れたようだ。実家の設計や工事監理には一切関与していないので、水抜き栓が2カ所あるとはツユ知らず、つい見逃してしまった。
 試しに抜いてあった水抜き栓を元に戻してみると、割れた配管から噴水のように水が飛んだ。どうやら配管の大修理が必要のようである。

 姉と妻はかなり戸惑っていたが、仕事柄クレーム処理には慣れている。サラリーマン時代には、もっと悲惨なクレーム処理もやったことがある。この種のパニック時に大切なのは、冷静な判断と迅速な対応だ。
 帰り道、税務署に寄って、昨日のうちにまとめてあった確定申告書一式を提出する。時間と経費の節約で、ウロタエていては忘れてしまうところだ。
 さらなるついでに、安売りスーパーに寄って食材を調達。実家では、慣れぬ作業にかなりいらだっていた妻も、この頃にはすっかり落ち着いていた。