2010年1月12日火曜日

電子辞書復活

 いつものように昼近くに起き、新聞を読んでいると、「電子辞書・広辞苑が1万円を切った!」との見出し。ただの通販広告だが、携帯型の電子辞書で、最新版の広辞苑が1万円とは安い。
 持っている広辞苑は40年近く前に姉からプレゼントされた第2版。まずまず使えるが、何せ重くて不便。いちおう物書きの端くれであるので、書く機会は結構多い。最近はもっぱら「インターネット辞書」なるもののお世話になっているが、便利は便利でも、あくまでタダなので、やや物足りなさを感じていた。

 ネット通販ならもっと安いはずと調べてみたら、「キャノン・ワードタンクS500」という同製品が、7,000円弱で入手可能。このところ仕事も思いのほかあるので、この際買ってしまおうかと一瞬思ったが、かろうじて思いとどまった。
 実は以前には、パソコン内に格納してある電子辞書を自在に使っていた時期があり、媒体の辞書CDはちゃんといまでも持っているのだ。


 15年ほど前に最初に買った本格パソコンが、Performa588というマックだった。確か20万以上はしたはずだが、当時はそれでも安いほうだった。まだWindowsがない時代である。
 そのPerforma588に付属してきたいろいろなソフトのうちのひとつが、「電子ブック」と呼ばれる8センチCDの辞書。写真のようなケースに入っていて、本来は専用機器で読み取るものだが、普通のパソコンでも対応閲覧ソフトさえあれば、ちゃんと使えた。

 以後、その電子ブック辞典はフル活動し、私の創作活動になくてはならないものになったが、つい最近になってOSをXに変えて以来、めっきり出番が減り、ついには全く使わなくなってしまった。
 理由は電子ブックを読み取る閲覧ソフト。古いOS9では無料で使えたが、OS-Xでは4,000円ほどの有料ソフトしか存在しなくなったからである。試用期間は30日だったが、切れた時点で使うのをやめた。
 市販品ではない有料ソフト(いわゆる「シェアウェア」)は過去にかなり購入しているが、上限を2,000円と決めている。
_今日になって思い立ち、もしかして別のソフトが存在するかもしれないと、ネットで探してみた。
 すると、ちゃんとある。「コトノコ」というフリーソフトで、マックOS10.3以上の対応。さっそくダウンロードして使ってみると、やはり便利。何しろ8センチのCDに、英和辞典が2つと国語辞典、さらに和英辞典まで入っているのだ。
 切換えはソフト上で瞬時。CDはその都度トレイにはセットせず、イメージファイルに変換してあるので、使う際にクリックして展開するだけ。実にスピーディに検索ができる。

 調子に乗って「電子ブック」「広辞苑」でネット検索をかけてみた。すると、ネットオークションで第4版の中古CDが売りに出ている。
 もし首尾よく落札できたら、念願の「電子版・広辞苑」が格安で手に入る。そう考えると、何となくウキウキする。人間は些細なことでシアワセになれるもののようで。