2010年1月17日日曜日

豪雪115センチ

 朝7時に目が覚めると、何だか外の様子がおかしい。妙に静まり返っているのだ。
 居間のテラス窓を見て驚いた。写真のように、下半分が雪で埋まっている。昨夜寝る前にはそれほどではなかったが、明け方に降ったらしい。いわゆる「ドカ雪」というヤツだ。

 2階の窓から車庫の屋根を確認すると、こちらも相当の雪。軽く1メートルは越えている。雪の少ない冬だと気を抜いていたが、まとめて一気にやられた。
 睡眠が足りないので、それから4時間寝たあと、食事もそこそこに、すぐに雪かきを始めた。早朝に勤めに出かけた妻の足跡が、深い雪の中にわずかに残っている。
 あとでネットで調べたら、昨夜は61センチだった直近のアメダスが、一夜にして115センチにまで増えている。数時間で54センチも降ったことになる。あなおそろしや。
(観測史上前例のない記録だったらしい)


 30分ほどやって、ほぼ玄関周辺が片づいたころ、妻が通りのむこうから深い雪をラッセルしつつ、戻ってきた。途中、深みにはまって雪の中にバッタリ倒れた。あわてて雪をこぎ、助けに行く。豪雪の中では、パート勤務も命がけだ。

 車庫の屋根に積もった雪が気になり、梁のたわみ量を調べると、目見当で1センチ強。計算上の強度は積雪1メートルまでで、ぎりぎりである。幸いに陽射しが差してきたので、昇って一気に雪を降ろしてしまうことにした。
 こちらも30分ほどで作業完了。積雪が1メートルを越えたのも、車庫屋根の雪下ろしをしたのも、実に2年振り。温暖化がどうとか言っても、この厳しい寒さと雪。正直、あまり実感は湧いてこない。


 実は一昨日から道南に住む末の息子が友人の結婚式のため、帰省中である。大寒のさなかに結婚式とは恐れ入るが、余興の準備とやらで忙しく、家にはずっといない。
 昨夜も式に参加して戻ったのが明け方3時過ぎ。運良く豪雪は寸前で避け、玄関前までタクシーに乗ってきた。

 その息子が夕方、道南の都市に帰るという。しかし、調べてみると、最寄りのJRが朝からずっと運休で、復旧のメドが立たない。幸いに、札幌駅からの予約列車は15分遅れで運転していた。
 雪に閉ざされた自宅前の道路は、待てど暮せど除雪車は現れない。豪雪時の除雪優先順位は決まっていて、国道→道道→市道という順序。我が家の接する幅員6メートルの市道など、いつになったら除雪車がくるのか、分かったものではない。
 実は5年くらい前にも似たような豪雪に見舞われ、そのときも市の除雪係に抗議の問合せをしたことがある。しかし、「順番なので、もう少し待って」と軽くいなされ、除雪車がやってきたのは、丸一日もたってからだった。
 市営地下鉄は動いているので、最寄りの地下鉄駅まで息子を車で送ろうと思ったが、とにかくひどい雪で、表通りまで車が出せない。しかたなく、一番近い除雪された道までの30メートル強を、妻と二人でスコップで雪かきすることにした。
 車の車輪幅分だけを半分意地のようになってやったら30分ほどで終了。やればできるもんだ。息子を乗せて慎重に走らせ、途中一度だけ雪にはまったが、何とか広い通りまで車を出せた。

 地下鉄駅まで無事に息子を送り届け、帰りはノンストップで車庫まで帰着。深い雪道では、止まらずに一気に走らせるのがコツなのだ。雪に振り回された一日だったが、これを書いている午後10時前で、まだ除雪車はやってこない。