2008年8月22日金曜日

無垢材の補修

 家の中の床や壁、手作り家具の大半に無垢の木材を使っているので、肌触りや暖かさなどの素材感は抜群だが、衝撃には弱く、ちょとしたことでへこみや傷は出来やすい。
 小さな傷ならスポイトで水を一滴たらし、一晩置くとたいていは元に戻ってしまうが、大きい傷や木材の節穴などは、それでは修復不可能だ。

 ドリルで開けてしまった穴の修復なら、同じ種類の木材を細く割り、先端を尖らせて穴に打ち込み、ノコで切り取ってサンドペーパーをかければほとんど目立たなくなる。では、それでも不可能な大きな傷はどうしたらよいのか?


 以前はホームセンターで売っている木材専用のパテ材で埋めていた。色も多種あって、専用のヘラで刷り込んでやれば、ほぼ穴は埋まる。
 ところが、この種のパテ剤は多くが樹脂製で、木材とは本来成分が異なる。埋めた直後の見栄えはよいが、経年変化により、無垢の木材は次第に焼けてゆくが、パテで埋めた部分の色はそのまま。これが大変みっともない。
 いろいろ考えたあげく、なるべく木材に近いパテ剤を得るべく、最近では「木工用ホワイトボンド」「木くず」「砥の粉」などの材料を混ぜあわせて使っている。
 ホワイトボンドは乾くと無色透明になるので、目立たない。木くずはいつでも使えるように空き瓶に入れてとってあるが、木くずだけでは緻密さにやや欠ける感じがするので、砥の粉も適宜混ぜている。

 写真上は修復前の準備の様子で、下は修復後。居間にある堀こたつ天板の節の部分を埋めた。パテ剤は乾燥すると縮むので、最初は盛り上げるようにしておき、あとからサンドペーパーで平坦にする。砥の粉の主成分は土だが、本来は木材の目止めに用いるものなので、なじみはよい。
 今後の経年変化で色がどう変わってゆくか、しばらく観察してみたい。