2007年7月27日金曜日

深夜のFAX

 昨夜12時近く、妻もとうに寝てしまい、静まり返った家に突然電話の音が鳴り響いた。過去の例では、深夜の電話でよい知らせがあったためしがない。
 とる前に番号表示で確かめると、非通知ではないが番号登録者からでもない。札幌市内であることは確かだったが、かけ間違いでもないらしく、一向に鳴り止まない。施設にいる父の容態でも急変したかと、不安にさいなまれつつ、受話器をとった。

 すると、ウンともスンとも言わない。イタズラか?と思って切ろうとすると、しばし間があって、ピーという発信音。FAX信号である。すぐに切替えて、何事か、新手のイタズラFAXか、はたまた振込みサギFAXでも舞込んだかと文面を読むと、何ということか、ある介護施設からの訪問ライブ依頼状なのであった。
 春先にも一度依頼があり、喉のトラブルで直前にお断りした経緯がある。スケジュールを調整し、8月某日にぜひとも歌っていただきたいとの丁寧な依頼文だった。
 依頼主である施設長さんとは直接の面識はないが、去年、ある施設で歌っている私のライブを密かに聴いたことがあるそうで、その歌声にシビれ(施設長さんの談)自分の施設でも歌って欲しいと思ったのだそうだ。
 歌い手冥利につきるありがたい話で、仕事関係のトラブルが続発した春先には、すっかり体調を崩して迷惑をかけてしまった経緯もある。今回は体調も回復し、事業に関わる諸条件もかなり改善に向いつつあるので、喜んでお引受けした。

 先方は我が家のFAXが音の鳴らない専用回線だと思いこんでいたらしい。深夜は音が鳴らないようにも出来るのだが、身内に年寄りを抱える身。いまのところそれは難しい。
 とにかく悪い知らせでなかったことを喜ぼう。