ディスクトップPCは3台を使用しているが、うち2台がOS10.6、残る1台がOS10.5である。いずれにもDropboxをインストールしてあり、OS10.5は妻専用でネット閲覧が中心。ファイルのバックアップ用としても使っていはいるが、転送はもっぱらLAN経由なので、実害はない。
とはいえ、いよいよOS10.6も使えるOSとしては最後尾の位置になってしまったかと、少しばかり不安な気持ちになった。現状のOSに不満はなく、仕事も趣味もこの環境で充分やっていける。
「OSとしての機能は10.6でほぼ完成されている」と断言する記事も見受けられ、最近のアップデートはiOSとの親和性を重視したものになっているとか。
iPadやiPhoneを所有しない私には無縁の話だが、現実にMacのOSは10.10(Yosemite)まで進んでいる。いまメインで使っているMac-miniにも無料でインストール可能とかで、どこで分かるのか「Yosemiteに変えませんか?」という誘惑メールが、Apple社からよく舞い込んだりする。
調べてみたら、OS10.6(Snow Leopard)の登場が2009年8月。経過5年半ほどで、直近のセキュリティアップデートが2013年9月である。
古いOSはセキュリティの更新が次第にされなくなり、ネット接続時に問題が出てくる可能性がある。XPもすでに消え去ったいま、果たしてOS10.6はいつまで現役でいられるのか?
無料アップデートを拒否し、OS10.6にこだわっているには、使っているソフトの動作に問題があるから。最新のOS10.10(Yosemite)で動作するか否かは「Application compatibility table」という英語サイトで確認できる。
これによると、常用する多くのソフトはYosemiteにも対応していた。しかし、以下のアプリは非対応であり、仮にアップデートする場合は、何らかの対策が必要となる。
AppleWorks:Apple社開発のバンドル総合ソフト。特にデータベースでの利用が多く、電子譜面や住所録、確定申告書類作成に必須のアプリ。
Netscape:1996〜2007年までのメール閲覧に使用。メールボックスがネット上ではなく、ローカルのPC内に保存していた時代のもの。古いメールの閲覧に、いまでもときどき使う。
時測計:ストップウォッチ。デザイン系仕事の作業時間記録や、電子譜面に搭載する曲の演奏時間計測に常用。
PhotoPathfinder:動画ビューア
いずれもPowerPCという古いCPUの時代に開発されたもので、最新のCPUであるIntel搭載の機種では動作しない。OS10.6では「Rosetta」というエミュレータソフトをインストールDiskからオプションインストールすると、なんとか動く。
ところがOS10.7以上になると、この裏技も使えなくなる。「同じ手法でやれる」という記載もネット上に点在するが、どうやら無理らしい。
対応策として考えられるのは、以下のような手段か。
1)PowerPC系アプリが動作するPCを残し、上記アプリはそのPCで使用。ファイルのやりとりはLAN経由で行う。2台のPCを使い分ける煩雑さがあり、古いPCを長く維持する必要あり。
2)ハードディスクをパーティション分けし、YosemiteとSnow Leopardを共存させる。ファイルのやりとりはオンラインストレージサービス経由で。
PCは1台で済むが、アプリを使用する毎に起動を切換える煩わしさがあり、最新機種に古いOSはインストール出来ない。現状のMac-miniをパーティション分けする作業も面倒。
PCは1台で済むが、アプリを使用する毎に起動を切換える煩わしさがあり、最新機種に古いOSはインストール出来ない。現状のMac-miniをパーティション分けする作業も面倒。
3)Yosemiteにアップグレードしたのち、「VirtualBox」などのエミュレータソフトを使い、仮想化したOS10.6を動かす。ライセンスの問題がある場合、Server版のOSを使うなどして対処可能。起動を切換えずに作業可能で、ファイルのやりとりはファイル共有でスムーズにやれる。
4)この際、全アプリをIntel対応のものに切換える。抜本的対策だが、果たしてうまく運ぶのか?
現実的なのは3)と4)の対応。すでに具体的な作業は始めたが、長くなるので詳細は次回に。