2015年2月19日木曜日

さざ波のような聴き手

 2月2度目のチカチカパフォーマンスに参加。一昨日も歌ったばかりだが、自らに課した暗黙のノルマである月に2度のエントリー、会場の空き枠や今後のスケジュールなどを考慮すると、この日しか選択の余地はない。
 ジャグリングの弥勒さんとの共演だったが、会場である北4条広場に姿は見えないので、14時きっかりから歌い始める。昭和歌謡を中心に、休憩なしの1時間30分で23曲を一気に歌った。
(※はリクエスト)

「釜山港へ帰れ」「夜霧よ今夜も有難う」「つぐない」「ラブユー東京」「酒よ」「舟唄」「長崎は今日も雨だった※」「兄弟船」
「冬のリヴィエラ」「なごり雪」「男と女のお話」「夢の途中※」「時の過ぎゆくままに」「パープルタウン」「空港」「恋のしずく」
「どうぞこのまま」「五番街のマリーへ」「花の首飾り」「ろくでなし※」「長崎は今日も雨だった※」「手紙(由紀さおり)※」「宗右衛門町ブルース※」


 一昨日と同様に、立ち止まってくれる人は少なかったが、1曲目から熱心に聴いてくれる高齢の男性が現れて、あれこれと会話を交わしながら楽しく歌い進んだ。
 会話の中で飛び出した「リンゴ村から」「月の法善寺横丁」は、あいにくレパートリーにはなく、それぞれ1番だけをアカペラで歌った。譜面のない曲のリクエスト対応策として使えそう。

 30分で8曲を歌い、いったん休憩しようかと考えたが、共演の方は一向に現れない。一昨日のパフォーマンスが格好のリハビリになったのか、この日は喉の調子がよかった。左手握力の衰えもなく、いくらでも歌えそうな感じがした。
 そこで、共演の方が現れるまで歌い継ごうと決心。電子譜面を繰って、目についた曲を自由気ままに歌った。
 あたかもさざ波のように、聴き手は曲に応じて寄せたり引いたりしたが、最後まで途切れることはなく、間近に近寄ってきてマイクスタンドに吊したリストを手に取り、リクエストをくれる方も多くいた。
 CDもじわじわ売れて、売上げも一昨日に肉薄。待てども共演者は現れず、打ち切るきっかけをつかめないまま延々歌っていると、1時間を回ったあたりで熱心な中年女性2人が現れ、リクエストを連発。請われるままに応じた。

「塞いでいた気分が、一気に晴れました。楽しい時間をありがとう」と、女性2人が去る。余力はまだあったが、それを潮に撤収を決断。はっきりしないが、90分も連続で歌い続けたのは新記録かもしれない。


 一昨日のパフォーマンスで馴染みの方から演歌のリクエストをいただいたのをヒントに、この日は演歌を多めに歌ったが、場の流れには合っていたように思える。
 リストに「長崎は今日も雨だった」が2度あるがタイプミスではなく、別の時間帯に別の方から偶然いただいたリクエスト。奇しくも「宗右衛門町ブルース」も、一昨日に続いてのリクエスト。求められる曲には、ある一定の傾向があるような気がしてならない。
 この日はひとつだけ新しい試みをした。メガネはいつも車運転用のものを使っていたが、どうも度が強すぎて譜面が見づらい。そのせいか、一昨日はラスト近くでコードの見間違いをしてしまった。
 そこで普段家で使っている室内用を持参して歌ってみた。度は少し弱いが、歪みがないので見やすい。いずれは歌専用に調整したメガネも欲しいところだが、しばらくはこちらでやってみる。

 マイクスタンド前に吊り下げたリクエスト一覧は、近寄ってきた聴き手にすかさず声をかけるタイミングなど、使い方にもかなり慣れてきた。素早いセットと撤収ができるし、離れた場所に置くよりも聴き手とのコミュニケーションをとりやすい。当面はこのスタイルでいきたい。