この夜の参加者は12組。2004.12から始まり、今回で丸6年通算43回目のロングイベントだが、初回からの古いメンバーも数人いる。(私は2回目からの参加)たまにしか参加しないので、今回も私の全く知らない方が3組もいた。
私の出番は3番目。いつもは中間あたりなので、やや早め。しかし、腰にまだ不安を抱えているので、早く歌い終えるのが無難だ。ひょっとすると、お店側の配慮だったかもしれない。
この夜の私のテーマは、「冬のおわり」。除雪による数年ぶりの腰痛再発も含め、今年は実に長く厳しい冬だったわけで、2月の末にあたってそれを省みよう、というわけだ。
歌ったのは、「少しは私に愛を下さい」と「サボテンの花」。「サボテンの花」は明確に冬の終わりを告げる歌詞だが、「少しは私に愛を下さい」は愛の冬のさなかに、春を待ちわびる女心を描く歌で、多少のこじつけはある。しかし、この夜は小椋佳をぜひ歌いたかった。
2曲とも近所のライブ居酒屋で最近歌ったばかりだが、出来としてはいまひとつ。喉の調子が回復せず、パフォーマンスのうちのボーカル比率が90%を占める身としては辛い。それと関連があるかどうかは分からないが、「少しは私に愛を下さい」のラストの歌詞の「みぞれ」の部分が少しもつれた。(いわゆる「噛んだ」)
嵐のようだった2月の仕事量と、腰と喉の不調のなかでは、よくやったほうではないかと、自分を慰めたい。
この夜はフォーク以外のエントリーがいくつかあり、Fさんが往年のGSの名曲「ガール・フレンド」を、Sさんが演歌の「舟歌」をそれぞれ歌い、いずれも好評だった。
「あらゆるジャンルの歌をこなす」を自負するので、私もGSや演歌のレパートリーはかなり多い。しかし、このイベントではかなり前に「釜山港に帰れ」を一度歌ったきりで、GSは一度も歌っていない。当時の場の反応がいまひとつだったこともあり、演歌は自ら封印してきた。しかし、通算43回目ともなると、イベントとしての潮目の移り変りをつくづく感じる。
「毎度毎度おなじみの定番フォーク」では、場が冗漫に陥っても仕方がない。そこに別ジャンルの曲がふっと入ると、場がきゅっと閉まるのだ。