2009年5月1日金曜日

終日カンヅメ

 朝7時過ぎに起き出し、朝食もそこそこに「管理建築士講習会」なるものにむかう。あの構造偽造問題に端を発した建築士法の改正により、3年毎の講習と試験が義務づけられたのだ。受けないと、建築士事務所の登録更新ができなくなる。
 普段は寝るのが明け方近くなので、朝は非常に辛い。しかし、年に数回あるかないかのこの早起きに、何とか堪えねばなるまい。
 場所は札幌コンベンションセンターという巨大な公共施設だが、駐車場が手狭なので、車で来てはいけないという。
 本当はちゃんと駐車場はある。しかし、参加者が最大1,000名の巨大講習会である。全員が車で来たら、トンデモナイことになる。やむなく、そこから歩いて20分ほどの実家の駐車場に、車を停めさせてもらうことにした。
 朝9時前に息子が予告なしに現れたので、母は驚いていたが、今日の用件を予めA4の紙に大きく印刷しておき、渡したらすぐに納得した。別の場所に停めても、かなりの駐車場代がかかるので、非常に助かる。

 過去にも何度か行っている施設だが、実家から歩いて行くのは初めてなので、少し探した。何とか着いたら、すでに事前説明が始まっている。参加人数を数えてみたら、600名くらいだった。
 分厚いテキストを渡され、9時半から講習は始まったが、内容はだいたい知っていることばかり。ネットで情報は日々仕入れているから、時代に取り残される心配はない。しかし、講習会の最後に試験があるというので、居眠りもせず、真剣に聞いた。

 参加人数が少なめだったせいか、席は詰めれば3人は座れる長テーブルの両端に2人ずつ。おかげで姿勢は楽で、あまり疲れることもなく、あっという間に時間が過ぎた。
 4時過ぎに試験前の休憩があり、ホールで息抜きしていたら、顔見知りの建築士にバッタリ出会った。どこも仕事がないらしく、あれこれ愚痴をこぼし合う。
 最後の試験は○×式の30問で、時間が1時間と聞き、(そんなにかからないのでは?)とタカをくくっていたら、始まってみると、これがかなりの難問。一見、簡単そうに見えて、巧妙なワナが随所にしかけてあった。

 分厚いテキストは試験中も参照してよく、あちこちページを繰りながら答えを探していたら、ふと30年前の建築士試験のシーンがまざまざと蘇った。
(建築士試験も「法規」は法令集の持込みが許可されている)
 なかなか終わらず、ギリギリまでねばって解き続ける。終了直前に、2問の引っかけ問題に気づき、あわてて修正。感触としては、限りなく満点か?たぶん。
(実は法規の試験は、昔から得意である)

 終了後、実家までまた歩き、仏壇に手を合わせたあと、来週の法事の打合せをちょっとする。もうあれから1年たったのか、と思う。
 月初めのバーゲン日なので、途中のドラッグストアで発泡酒を1箱買い、家に戻ると時計は7時。長い1日が終わった。