図はそのサンプル画像。(進行中の物とは無関係)間取り計画がまだ流動的な場合、このようにカラーパネルを使い、部屋を用途別に配置する。1モジュールは910×910、あるいは1000×1000で、素人でも一目瞭然分かりやすいと、評判がいい。
元図は画像ソフトのレイヤー機能を用いており、入替え変更も自在。出入口には●マークをつけ、表現を補っている。家具や窓は一切ないが、検討段階ではこれで充分、いや、このほうが理解しやすい。
大半の例では、この模式図で数案を出し、検討を進めるうちに決着する。大事なのは知り得た情報から、お施主さんの潜在的要求と問題点を導き出すこと。それができたなら、間取り計画は解決したも同然だ。
今日は仕上げた3案の説明を延々とまとめ、画像と共に午後3時過ぎには先方に送った。
夜半まで集中して仕事をしたせいか、熱くなった頭がなかなか冷えず、明け方まで熟睡できないモーロー状態が続いた。
たかが間取りくらいで、なんてことだといぶかっていたら、もうひとつ「眠れない夜」の心当たりがあった。それは、旅行帰りの妻が持参した2枚の写真である。
東京在住の姉からもらった複製写真とかで、6歳前後と13歳頃の妻が写っている。特筆すべきは、いまは亡き義父(妻の父)と一緒に自宅周辺で写した、妻が13歳(中1)頃の写真。当時としては珍しい家族との自然なスナップで、レトロなモノクロ写真の中に、シアワセそうな家族の風景が切り取られている。
(少なくとも私には、そう見える)
少女時代の妻の写真は初めてみたが、抱きしめたいほどに愛らしい。オトナの女性への入口に差し掛かろうとしている時期で、すでにいまの片鱗がうかがえる。
この10年後に私と巡り会い、その2年後に私と結ばれた。この写真なくしていまの妻はないし、おそらくいまの私もない。よくぞそこに生まれ、育ってくれたと心から思った。
もちろん掲載はできないが、この写真の存在は、夫婦の晩年の大きな支えになるかもしれない。昨夜の興奮状態の伏線は、どうやらこの写真にもあったらしい。