2009年5月7日木曜日

父の一周忌

 あれから1年経った。今日は父の一周忌である。母が高齢とあって、取り仕切るのは当然ながら長男である私。2ヶ月くらい前から、遠方に住む姉のスケジュール調整やお坊さんの手配など、あれこれ動いていた。
 連休中は仕出しのお寿司や供花の手配など、細かい作業に奔走。それでも去年の葬儀から四十九日法要、墓の購入に至る一連の流れから比べると、かなり楽である。何をどう処理したかの細かい記録があることと、気持ちの慣れであろう。

 遠方から来る姉の都合で、時間は午後1時開始。前夜にほぼまとめてあった荷物を車に積み、11時前には家を出る。途中で予約してあった寿司と供花を受け取り、11時半に会場となる実家に着く。
 休暇をとってもらった妻と共に、仏壇や部屋をまず掃除。喪服への着替えは後にし、普段着のままでやった。


 およそ1時間でお坊さんに出すお茶やおしぼりの準備まで整える。着替えも済ませ、準備万端。妙な話だが、4日前に自宅でやったライブの準備に、どこか似ている。まず大枠を押さえ、そして細部に気を配る。祭りも法事も、根っこにあるものに変わりはないのかもしれない。
 13時直前に、遠方の姉がタクシーで到着。飛行機を2便乗り継いできたので、朝5時半に起きて出発してもこの時間だ。

 やや遅れてお坊さんが到着。子供たちと母だけのひっそりした形式で、13時10分から読経が始まる。お経のあと法話などがあり、14時に無事終了。朝から動き回ったので、お経の途中、空腹で倒れそうになったが、懸命に堪える。
 会食後、まだ墓を一度も見ていない遠方の姉が、墓参りに行きたいと言う。墓参は明日のつもりでいたが、(もしかしたら…)と思い、念のため墓参グッズ一式は車に積み込んであった。
 もう一人の姉と妻との4人で、墓参りに行く。連休明けの道は混んでいて、片道1時間近くもかかったが、昔話にふけるうち、あっという間に時間は過ぎ去った。数週間前に自分で修理した花差しとローソク立ては、完全に固まっていて、何も問題がなかった。

 会食中や行き帰りの車中で、早くも三回忌の話題になったが、三回忌は再来年と思い込んでいる人が数名いた。しかし、三回忌はなぜか死後2年目なのである。
 ひとまず来年の三回忌も同様の時期に同様の次第でやるつもりだと話したが、その次の七回忌となると、5年後の2014年である。
「そんな先の話は、その時になったら考えようよ。それまで自分が生きているかどうかも分からないしさ」と私が言うと、そうだね、と皆うなづいている。そんな年になっているということだ。

 姉二人を再び実家に送り届け、家に戻るともう18時。ぐったり疲れたが、またひとつ子としての務めが終わった。