2008年11月25日火曜日

プチ自宅ライブ

 予定よりも少し早く、午後6時半過ぎにWさん夫婦が我が家にやってきた。今回の来訪の目的のひとつは、半年ほど前からメールでずっと話題になっていた、我が家の住まいの様子、暮し方の様子の探訪である。設計事業の一環として一時期やっていた「Open Office」の延長といえるかもしれない。
 当初はWさん単独の予定が、急きょ奥様も一緒にということになり、なるべくゆっくりしていただくよう、夕食も準備した。

 すでにあたりは暗いので、家の外回りはよく見えない状態だったが、内部はじっくり見ていただいた。ブログやHPである程度の事前情報はあっても、実際に見るのとは、やはりかなりの違いがあるもの。狭い家でもただ見るだけで、それなりの時間が経つ。30分ほどして、さてこれからどうしましょう、となった。
 今回の来訪の目的はもうひとつあり、2階の「特設スタジオ」で、ちょっとしたセッション、つまりはプチ・ライブをやることだった。
 歌うのは食事の前か、はたまた後かという選択だが、「メシと酒は歌ったあとがフツーでしょ」という私の一声で、まずは歌うことに決定。あとで聞いたことだが、妻は準備した料理の段取りとその調整に、ちょっと困ったらしい。


 最初は私が歌うことになったが、若い割にはフォークには精通しているWさん、1曲目の「酔いどれかぐや姫」から、リード伴奏をアドリブでつけてくれることになった。
 その後、かぐや姫の歌を中心に、時には二人一緒に、時には交代で延々と歌う。はっきり数えてないが、合計で15曲前後は歌っている。
 聴き手はそれぞれの伴侶、あわせて二人だけだが、初めて聴く本格的なフォークセッションに、ソロでの私の歌しか知らない妻は、えらく感激していた。

 今回、ギターは2台とも私の物を使ったが、40年近く前に買ったモーリスのギターが、Wさんが弾くと実によく鳴るのに驚いた。道具は使いようによって、いくらでも変わり得るということである。
 いつも歌う立場でしかない自宅スタジオを、本格装備で聴き手に回ったのも初めての経験だったので、エラく新鮮だった。リバーブは自分が思っていたよりも控えめで、いかにも我が家らしい自然な音だった。
 ふとみると、時計は8時を回っている。かれこれ1時間近くも歌ったわけで、「ずっと聴いていたい」「ずっと歌いたい」という聴き手、歌い手それぞれの声を押しとどめ、続きはまたの機会にということで、プチ・ライブは終了。

 夕食は充分な量を準備したが、息子や娘と同年代の若い二人は、気持ちのよい食べっぷりで、招いた側も張り合いがあるというもの。本日のメニューは以下の通り。

・サモサ ・鶏の漬け煮 ・納豆チヂミ ・モヤシのナムル
・五目飯 ・卵のスープ ・ラズベリーサワー

 歌う時間が想定をはるかに越えた関係で、揚げ物系の食材が冷めて暖め直したが、相対的に味はよかった。納豆チヂミとラズベリーサワー以外はすべて妻の担当だが、磨いた腕はいまだ健在である。
 食事中は音楽関連や私の仕事関連の話題が中心で、あっという間の5時間が過ぎ去った。Wさんと会うのは今日で2度目、奥様とは初対面だが、人と人のつながりとは、本当に不思議なものである。