2007年12月17日月曜日

家族の歴史

 昨日からずっと、古い8ミリとビデオの映像をDVDに変換する作業にいそしんでいる。すべて家族の記録で、一番古いものは義兄が撮ってくれた私たちの結婚式の映像。ここから始まった。
 他のほとんどは私自身が8ミリで撮った子育ての記録である。最初にコンテを書き、ていねいに編集したあとでBGMやナレーションを加えた本格的な作品。家族フィルムにしては珍しく、起承転結をきちんと考えて作ってある。イベントや日々の生活を定期的に撮っていたので、続けて見ると家族の成長ぶりが手にとるように分かる。

 8ミリの機材はすでに処分してしまい、フィルムはすべてビデオに変換して保存してあった。しかし、いまやそのビデオの命も風前の灯。再度DVDに変換する必要がでてきた。時代の急激な変化についてゆくのも、結構しんどい。


 作業はほぼうまく運び、高画質を保持しつつ、DVD1枚(2時間)にぴったり収まった。あとはオリジナルのラベルを作ってDVDに貼る作業を残すのみ。
 タイトルは「家族の風景」、これしか思い浮かばない。懐かしいシーンの連続で、作業中につい見入ってしまう。32年余の家族の歴史は切なくて重く、そして愛しいのだ。作業の傍らで画面を見ていた妻が、ポロポロと涙を流していた。

 全く同じ物を4枚作り、全国に散っている3人の子供たちに、この家に生まれ育った「しるし」として渡す。いつか同じ思いで映像を眺める日がきっとあるだろう。