しかし、春先に長男夫婦と行った滝野すずらん公園でのチューリップ群落の美しさが、余程印象的だったのか、妻は諦めない。自分でお金を出すというので、赤と白が微妙に混じった改良種を5個だけ買った。
価格は忘れたが、たぶん1個50円ほど。そもそもチューリップの球根を買うのは初めてのこと。
忙しさと腰の痛みのせいで、しばし空いた植木鉢に入れて放ってあったが、ふと見ると一部に根が出始めている。早急に植えこむべき時期だった。
天気が良いので、妻を急かせて作業開始。私の長靴を貸し、腰痛を理由にスコップも妻に持たせた。
場所も妻に選ばせた。ちょっと迷った挙句、居間や台所からは見えないが、玄関や通りからよく見える予備車庫の境界に決定。まずは土の掘り起こしだ。春先にも掘り起こしているが、すでに雑草が伸び放題。
10センチほど掘って底に肥料となる鶏ふんを入れる。その後、葉の伸びる方向を慎重に選び、長辺方向を通りから45度傾けて球根を埋めた。土のかぶりは5センチほど。
15年前に植えたチューリップは近所からの貰い物だったが、オーソドックスな赤と黄色。全く構ってないが、丈夫でネズミの食害にも負けず、いまだに花を咲かせる。
改良種は艶やかだが、得てして生命力は弱いもの。果たしてうまく花を咲かせてくれるのか予断を許さないが、楽しみにその時を待とう。