2015年11月11日水曜日

腰痛バリアフリー

 久しぶりのギックリ腰再発で、住宅内で解決すべきバリアフリーの課題が浮き彫りになった。
 16年前の設計時点で、「各室間の床の段差」「通路や出入口の幅」「階段の段差」「手すり」など、可能な限りバリアーフリーには配慮してあった。年齢を重ねて足腰が弱っても、ひとまず問題はないはずだった。
 しかし、現実に寝返りも打てないほどの腰痛に襲われると、小さな障害がいくつかあることが分かった。

《浴室》
 入浴時にバスタブから起き上がる際、つかまる手すりがない。ユニットバスが最小サイズなので、当初から浴室内に手すりは一切つけなかった。健康時は問題ないが、腰痛のピーク時には何かにつかまらないと、痛くて身体を起こせない。


 そこで水道の水栓を前方に見て座り、立つときに両手で握ってみると、うまく起き上がれる。金属部は熱いが、握りの部分だけなら大丈夫。本来は取手代わりに使うものではなく、あくまで非常時対策。しかし、体重の軽い私なら充分代用になる。

 同様に、浴室内にあるタオル掛けも一時的なら手すりの代用になることが分かった。こちらも本来は手すりの用途ではないが。
 予算が許すなら、浴室内には手すりを最初から設けておくべきだろう。
 身体を洗う際に風呂用椅子は必須。普段は床に直接座って洗うが、バスタブからお湯を汲む際に腰が辛い。これが椅子に座ってやると、非常に楽だ。
 膝の弱い妻の要望で100均で買ったものだが、自分が腰を傷めて初めて、その有難味を知った。

《洗面脱衣》
 腰を痛めると、衣服を着たり脱いだりするのも辛い。特に片足で立ってズボンや靴下を脱ぎ着する際に、腰がビリビリ痛む。

 そこで今回は脱衣室に小型の椅子を持込み、これらの動作はすべて椅子に座ってやるようにした。脱いだ衣服を床に放置すると、着るときに屈む必要があり、ここでまた痛む。脱いだ衣服はタンスや洗濯機の上に置くことだ。


 洗面台の前に立って、水を両手ですくって顔を洗う。普段ならどうということもない動作だが、これまた腰痛時にはエラく辛い。蛇口を上向きにするなどしても、あまり変わらない。
 一番効果的だったのは、先の小型椅子を洗面台の前に置き、座って顔を洗うことだった。ちょっと情けない姿だが、なりふり構っていられない。

 居間の堀ゴタツは春先に全面的に椅子とテーブルに変えたので、今回は食事時の動作が非常に楽だった。長時間座り続けることを避ければ、とにかく椅子は楽である。
 同じ理由から、寝る手段も本来ならベットが好ましいのだろう。いずれはその方向に切り替えることになりそうだ。
(トイレと階段、寝室の対策に関しては、続編でふれています)