2015年11月16日月曜日

立ってパソコン

 先日のNHK「クローズアップ現代」で「日本人の座りすぎが病を生む」という特集をやっていた。座る時間が1日4時間を超すと、心疾患や糖尿病、一部のガンに対するリスクが一段と高まるという。

 独立後の34年間、好むと好まざるとに関わらず、ずっと机にしがみつく勤務体勢を強いられてきた。その結果、腎臓結石やら高血圧症、不整脈や糖尿病、果てはギックリ腰やガンに至るまで、多くの病に侵され続けてきた。
 その全てが「座りすぎ」が原因とは断言できないが、医者からはその可能性をしばしば指摘されていた。確かに心当たりがある。


 放送では視点を180度転換し、「立ってデスクワークをする」という画期的な提案があった。パソコンを始めとする作業を、天板を高くした机の前で立ったままでやるというもの。すでに取り入れている大手企業があり、健康面はもちろん、作業効率でもよい効果が出始めているとか。
 作業が詰まってくると散歩を中心とした運動も滞りがち。作業の大半を占めるパソコンを立ってやるだけで健康リスクが軽減されるなら、ぜひ取り入れたいと思った。
 電動で簡単に天板の位置を上下できる専用机がすでに市販されていたが、10万を軽く超す。ひとまず1日の数時間だけを立って作業する予定で、お金をかけずに素早く位置転換が可能な仕組みを、何とかDIYでやろうと考えた。
 端材を見繕い、既存の机の上に載せる作業台をまず作る。キーボードとマウスが載ればいいので、小さくてよい。いろいろ試して、W610×D300×H310にサイズを決める。材料は軽い12ミリ桐集成材を使い、背面にはグラつき防止として3ミリのベニヤ材を打ち付けた。


 液晶モニタの位置には悩んだ。最初は10センチほどの台に置いて壁に斜めに傾けたが、明らかに低すぎる。そこで天板と同じ高さの台に換えたが、今度は高すぎた。
(作業台と一体型にする手法は位置転換に時間がかかるので、最初から考えていない)
 一晩寝たら、いいアイデアが浮かんだ。背面の壁に棚を作り、その上に液晶モニタを置いてはどうか?さっそくやってみると、なかなかいい感じだ。結果としてW470×D105のヌキ板で棚を作り、既存の天板から250の高さで固定した。
 下地の柱と胴縁を探って強固に固定。棚の中央にはグラつき防止の補強板と、液晶の台座下端を引っ掛けるための薄板を固定した。液晶の上端は壁にくっついているので、安定している。


 この状態でしばらく立って作業してみた。液晶はむしろ座っているときより見やすい。
 天板の位置は床から103センチで、市販品のスタンディング机と偶然同じだった。私の身長が171センチなので、その差68センチ。マウス作業はこれで問題ないが、キーボードはもう数センチ高くてもいい気がした。

 長時間作業しても尻が全く痛くならず、腰への負担も少ない。調子に乗って合計3〜4時間も立って作業していたら、翌朝になって左足の裏が少し痛くなった。
 長い距離を歩いたときと同じ現象で、まだ慣れていないので、足には相当の負担がかかっているらしい。
(左足だけが痛んだのは、体重を左にかけて立つ癖があるためと思われる)


 座った状態からの転換時間は、およそ30秒。その逆はもっと早い。作業台は脇の予備机の下に置いてあり、取り出しは瞬時。軽い材料を選んで正解だった。

 今後の見込みとして、まずは1日の半分を立って作業することを目指したい。ずっと立ってやるとダイエットにもなるらしいが、もっと太りたい私には無用のハナシ。足への負担にも配慮しつつ、しばらくは気分転換を中心に据えてやってみる。