2015年11月14日土曜日

続・腰痛バリアフリー

 ギックリ腰再発により、浮き彫りになった自宅内バリアフリーの課題と対策、その続編である。

《トイレ》
 入浴時と同じで、便座に座るまではよいが、立ち上がるときが辛い。健康時なら足腰の力だけで普通に立ち上がれるが、腰を傷めるとこれがまず不可能。
 テーブルや机に座った状態なら、天板に両手をつき、天板を下に押す反動で何とか立てる。浴槽の場合、前方やや高い位置にある水栓の握りにつかまれたが、我が家のトイレには何もつかまるものがない。

 やむなく位置は低いが、トイレットペーパーホルダを利用したが、そう頑丈な物ではないので、何らかの対策は必須だった。


 実際に便座に座り、最適な位置と高さを調べる。トイレが狭いので、便座正面の壁に取手をつけると、かなり邪魔。壁の隅なら邪魔にならず、高さは床から1200あたりが適当だった。

 左側にDIYで作った引戸の錠があり、固定するための木片がある。高さがピッタリで、左側はこれを利用できることが分かる。
 右側には45×100×t18の木片をビス止め。握りがないのでやや頼りないが、実際にやってみると充分に使える。将来的には丸棒などの握りをつけるかもしれないが、ひとまずはシンプルなこの手法で試したい。

《階段》
 階段は設計時点で勾配や手すりの安全には充分配慮してあり、手すりは上る際に右側に設置した。腰を傷めた場合でも、利き手は右なので手の力で充分安全に上れる。
 しかし、下りるときが問題だった。やや力の弱い左手側に手すりがくる。不安なので利き手の右側も何かにつかまりたいが、両側に手すりがあるのは構造上、最下段の5段のみ。あとは平坦な壁だけだ。
 膝の弱い妻でも、左側の手すりだけで充分だというが、右側にも補助的な手すりをつけたかった。


 トイレのように角材を固定する考えもあったが、100均ダイソーで売っている径21×910の木製丸棒を使うことに決める。壁からわずかに離してビス止めしてやれば、補助的な手すりとして充分に機能する。
 過去にカーテンレールやドアの握りなど、家のあちこちで使っていたが、あいにくダイソーでは品切れ。入荷時期もはっきりしないそうで、しばしの時間待ちである。いずれ2本購入し、最上段と中間部にそれぞれ固定する予定。

《寝室》
 ベットの場合は腰痛時でもあまり問題なく寝起き可能だが、いまのところ床に布団を敷いて寝る生活。ところが、尻を床(布団)に置いた状態から、起き上がる動作が非常に辛い。
(ベットの場合、足を床に下ろせば反動で上体も起き上がる)
 これまでは窓枠や押入れの棚につかまったりしていたが、あまりにもつかみにくい。そこで階段手すりの構想を活かし、余っていた径21の木製丸棒を加工して、手頃な位置にミニ手すりを設置した。


 位置は枕のやや下方で、上体を起こしたあたり。高さは中心で床から770、握りの長さは120で、壁と握りの隙間は20。これで楽に握れる。ビスはL70ミリを使った。
 バリアフリー用の手すりも市販されているが、工夫すれば用途にあわせた自作も充分に可能である。
(市販品の場合、径25〜35の手すりが多い)

 健康なときにあれこれ資料を調べて設計してみても、実際に我が身が傷んでみて初めて気づく不都合が、家のあちこちに隠れているものだ。
 今回の措置で少しは弱者にやさしい家になっただろうか。あまり考えたくないが、次に腰を傷めたときにそれが分かるはず。