「テレビの音が聞き取りにくい」と妻が言う。私もイヤホンを使うのが嫌いなタチで、特に深夜など、字幕を表示させつつテレビを観ているが、字幕の表示されない放送も多々ある。夫婦で悩みが一致し、イヤホン端子につないで手元に置けるスピーカーを探すことにした。
以前にPC用の小型スピーカーを改造し、イヤホン端子につないでみたことはあったが、アンプが内蔵されてないので音は小さく、実用に耐えるものではなかった。電源の問題はあるが、アンプ内蔵タイプが必須条件である。
USB端子から電源を供給するPC用の製品を調べたが、ステレオタイプでかさばる。ケーブルの数も増え、邪魔なので候補から脱落した。
アマゾンを丹念に当たった結果、同じことで悩んでいる人がいると見えて、専用品が3種見つかった。
価格やユーザー評価等も含めて慎重に検討したすえ、単3アルカリ電池2個で60時間使用可能、という点が決め手となり、ビクター製の1,191円の品に落ち着く。
一昨日届いた製品をさっそく使ってみたが、なかなかいい感じである。テレビ本体の音を普段の半分に絞っても、手元に置いたスピーカーの音を少し上げてやるだけで、充分に聞きやすい。
テレビ本体(東芝レグザ)の設定を変更し、イヤホン端子にスピーカー端子を差してもテレビ本体の音は出るようにした。音に奥行きが出て、さらに聞きやすくなった。
ケーブルは5メートルもあり、長すぎるほどだが、本体背面にコードを巻き付けるくぼみがあって、邪魔にはならない。スピーカーそのものもコンパクトで、テーブルの片隅に常時置いてあっても、目障りではない。
ボリュームとスイッチは一体になっていて、操作は単純明快。緑色のパイロットランプもあり、切り忘れがない。シルバーの外装は高級感がある。
使い始めてまだ2日間なので、電池の消耗度に関しては未知数。状況次第では、充電式のエネループ電池に今後切り替えたい。
私が午前中に寝ているときには妻が、妻が寝静まった深夜には私が使っているが、これまで使っていたイヤホンは、不要になるかもしれない。加齢に伴う聴力の衰えを補う、絶好のアイテムを見つけた。高齢者へのプレゼントとしてもお勧め。