2011年8月12日金曜日

クズという踏み台

 続いていた真夏日がついに途切れた。つまり、最高気温が30度以下だった。数日前に強風で外れて落下したが、暑さで修理する気がせず、放っておいた2階西窓のスリット壁の取付工事を夕方からやる。
 脚立を自作の延長ハシゴで伸ばし、慎重に作業。つかまる場所がないので、難しい作業だったが、何とか無事にやり終えた。

 最近になってDIYで設置した木製スリット壁は、今回で2度目の補修である。木製の枠に2ヶ所穴を開け、単純にビスで窓枠に止めただけだが、普通のビスではやはりダメらしい。
 今回は太さと長さが充分にある「タッピングねじ」という、下穴にねじ山を刻みながら固定するタイプの特殊ねじを使用した。今度は大丈夫のはず、たぶん。


スタージョンの法則」というシロモノがあることを最近知った。「マーフィーの法則」はよく知っていて、「仕事はなぜかまとまって依頼がくる」「出かける直前に限って、長い電話がかかってくる」「大事なプリントをしようとすると、インクが切れる」などが代表例。
 最近ではこれを逆利用し、「天気の悪い日に出かけると店が空いている」「ひとつ買ったらひとつ捨てよ」など、自ら「逆マーフィーの法則」と称して生活に役立てている。

 ところが「スタージョンの法則」は「世の90%はクズである」という、トンデモナイ内容なのだ。元々はSF小説の世界で使われた言葉らしいが、文学全般でも同様の話はあって、「文芸賞投稿作品の90%は取るに足らないもの」とは、よく言われる言葉。
 文学と音楽には共通点が多いから、おそらくは「世の音楽の90%はクズ」ということにもなるのだろう。残る10%が何らかの形で評価される作品、ということか。
 文学にも音楽にもかなり長くしがみついてはいるが、文学賞投稿、出版社持込み、ネット掲載、傍迷惑な路上ライブなど、何らかの形で世に問うた作品の多くは、やはり「クズ」と言われても仕方のないものだった。しかし、幸いなことに10%、いや5%くらいはある程度の評価を受け、どこかで誰かの琴線にふれたと確信する。
 それもこれも自らのクズという踏み台があったからこそ。クズを恐れてはいけない。