2007年8月2日木曜日

分身営業

 数年ぶりに連絡がつき、挨拶にうかがう約束になっていたかってのお客様のところに、昨日ようやく行ってきた。私に急な仕事が入ったために予定が延びたのだったが、怪我の巧妙というのだろうか、この日たまたま辞令が出て、それまでの流通関係の仕事から、新設の不動産部門の責任者として指名されたとのこと。あまりのタイミングのよさに、ただ驚いた。

 以前いた会社では輝かしい経歴を持つ方だが、移籍した今度の会社では、初めて不動産の仕事を手掛けるそう。
「仕事は組織ではなく、人につく」というのが私の持論だが、まるでその時期をピタリ知っていたかのような私の登場であったらしい。この世の巡り合わせとは、本当に不思議なものだと思う。

 営業すべき会社のリストアップからまず始めるそうで、実際の仕事に結びつくまでには、まだまだ時間がかかるだろう。しかし、最新の各種サンプルを持参し、じっくり見ていただいてお墨付きももらった。いずれ形になるのは間違いない。


 明けて今日、昨日おさめた「南欧風豪邸」のクライアントからFAXが届いた。早くも修正がでたのかと思ったら、何と新規の仕事が2棟。しかもこれが、「続・南欧風豪邸」なのである。
 建つ地域も管轄支店も違っていたが、メーカーは同じ。確かめはしなかったが、5日ががりで丁寧に仕上げた作品が生んだ、次なる産物なのかもしれない。

「自分の作品は物言わぬセールスマン」というこれまた私の持論がある。作り主である私がセッセと営業攻勢をかけている間に、私の分身である作品が別の場所で黙々と「営業」をしてくれたのだとしたら、こんな嬉しいことはない。