2007年8月13日月曜日

買わないエコロジー

 長年使ってきたコーヒーメーカーがついに壊れた。壊れたのは本体ではなく、フィルターカップの蓋で、本体から落ちるお湯を、コーヒーにまんべんなく落とすためのプラスチック円板が割れて脱落してしまったのだ。
 大切に保存してある説明書と保証書を見ると、買ったのは18年前の5月。以降、毎日2回は使っているから、これまで一度も壊れずに、黙々と働いてくれたこと自体が奇跡のようなものだ。
 脱落した部分はプラスチックが劣化し、もはや修復不可能。一時的に食品用のプラスチックトレーを切抜いてはめこみ、代替品としてみたが、熱湯で味が変化てしまい、使えない。
 いよいよ買換えかと覚悟し、ネットで情報収集してみると、容量の大きい最新式の製品が、6,000円弱で買える。
「私がお金を出すわ」と、コーヒー好きの妻は、早くも買い替える気分。しかし、本体には何も問題がないのに、簡単に買い替えてしまうのは、自称「エコロジスト」としては、どうにも抵抗があった。


 妻が寝てしまった深夜、何とか工夫できないかと、あれこれ試す。要するに、熱に変質せず、お湯を均等にふりわける仕組みを考えだせばよいのだ。

 試行錯誤のすえ、アルミ製飲料のスクリューキャップが使えるかもしれないと思い立つ。あててみると、穴の部分に測ったようにピッタリはまる。金属ハサミで加工し、たどりついた形状が写真のようなもの。
 実際にお湯を入れて試してみると、お湯が適度にバラけ、うまくゆく。アルミなので錆びる心配もなく、溶融物質も少ないはず。万一また壊れても、同等品はいくらでも手に入る。
 翌日、本物のコーヒーで試してみたら、以前は3方向だったお湯の分配がさらに細分化されたせいで、むしろ以前より味はよくなった気がする。

 この種の製品はガラスのボトル部分がまず割れてしまうらしい。我が家では18年間、一度も割れなかった。プラスチックの劣化は想定外だが、これは寿命だろう。普通の家庭ならこの時点で、99%買い替える決断を下す。しかし、我が家ではそう簡単にモノを買わないし、買い替えない。
 やたらにモノを買わず、増やさなければ経済活動は鈍化するが、結果的にエネルギーは使わず、ゴミも減少して、ごく身近なエコロジーにつながる。

 しかし、ここまでして使い続ける人は、普通はいない。