2023年6月1日木曜日

木壁のメンテナンス

 自宅外壁はガルファン鋼板の大波縦張りだが、1階南側だけにはパインKD材(ヌキ板のプレーナー材)を張ってある。
 新築時は1階床材と同じ本実加工のパネルを縦張りしたが、継ぎ目からの雨水侵入による劣化が激しく、何度か手入れを繰り返したのち、13年目の屋根と鋼板外壁の塗装時に、全面的に張り替えた。

 張り方は板を2枚重ねて張る大和張(敷目板張)に変更した。
 まず18ミリの隙間を作って下板を張り、その上に隙間を塞ぐ形で、同じく18ミリの隙間で上板を重ねて張る。乾燥による板の収縮が隙間で吸収され、二重張なので劣化防止も期待できた。


 今年でちょうど10年目になり、部分的に表板(上板)の割れが目立ち始めたので、手入れをすることにした。

 まず傷んでいる表板を外し、下板の様子をみる。風雨にさらされる表板は傷んでいても、下板の傷みはそれほどでもない。表板がガードになっている証で、期待通りの働きである。
 下板の下端部に一部腐食があり、ノミで削って木酢液を塗った。玄関横にある窓の直下に位置し、逃げてきた雨水が集中する箇所だった。表板の交換で隠れるので、来年まで様子をみる。


 居間の窓下にも傷んだ表板が2枚あった。玄関横の窓下3枚とあわせ、計5枚の表板を交換。(古い板は廃棄)完全に新しくしたのは2枚のみで、他は保存してあった再生材で2枚をまかない、1枚は裏返して使うことで対応した。
 木材価格の高騰が止まらず、新しい板は安い構造用のヌキ板を買ってきて、自分で電動グラインダーをかけて平滑に均した。こうすれば価格は半分程度に抑えられる。

 塗装は腐食防止用の木酢液を原液でまず塗り、その後エコ塗料を重ね塗りした。


 3日ががりで少しずつ作業し、ビスを止め終わってもう一度全体を確認したら、居間窓の右端(東端)壁に新たな腐食を発見。表板は問題ないが、下板の一部に穴が開いている。

 表板を外してみたら、下端部90センチほどが完全に腐食している。全長は3メートルあるが、少なくとも下半分は完全交換する必要がある。補修完了のつもりでいたから、ちょっと落胆した。

中央の窓端部が未施工

 材料を新たに調達する必要があり、この日の作業はここまでとした。
 腐食の場所は玄関横と同じく、窓水切りからの雨水が集中して流れる端部だった。この箇所は木壁の弱点らしい。雨水が流れてこない対策(コーキング処理など)が必要だ。