46回目の結婚記念日だった。相続関連の手続きであれこれ忙しく、どこかに外食にでも?という当初のハナシは、いつしか立ち消えに。
そもそもコロナ禍収まらないなか、結婚記念の外食はどう考えても不要不急である。
不動産業者からスーパー2ヶ所を回って定番食料の買い出しをしつつ、妻に連絡すると、妻も別のスーパーで買物の真っ最中だった。
回転寿司のテイクアウトを頼むという案もあったが、最終的に妻が買ってきた刺身で決着。軽く乾杯し、よくぞ続きましたな、と互いの健闘を称え合う。
花を1本買ってくるんだった…、と思わず口にしたら、母の一周忌に届いた花籠がまだ枯れずに元気で、食卓横に置いてあるのを忘れていた。まあ、花であることに変わりはないので、よしとしよう。
あと4年がんばれば金婚式だね、との話題に2人うなづく。無事に迎えられるかどうかは、神のみぞ知る話なのだが。