2012年8月31日金曜日

演奏の騒音

 地区センター勤務の知人から連絡があり、視聴覚室の騒音に関して相談された。夏になって近隣住宅の窓を開け放つことが増え、視聴覚室の窓を固く閉ざしていても音が漏れるのだという。クレームになっているので、何か有効な対策はないか?ということだ。

 いちおうは建築のプロであり、そのことは先方も承知。少ない経験の中から対策案をいろいろ出したが、一番の問題は築後30年を経て、窓自体の気密性や防音性が損なわれているという事実。鍵を締めていても、隙間風がピューピュー入り込むそうだ。
 根本的には窓をペアガラスに交換するか、二重窓に改造することだが、施設そのものは市の管理下にあり、運営だけをNPO法人が請け負っている関係で、好き勝手にはできないらしい。


 窓の交換や増設が無理なら、50ミリくらいのロックウールを挟んだ防音扉を内側にたて込む手段が有効と思われるが、こちらは予算面と毎回の着脱作業に問題がありそうだ。
 安価で手っ取り早い対策は、劣化しているであろう窓サッシのゴムパッキンを全て交換すること。さらには、防音効果の高い特殊カーテンを二重に吊るすことか。
 目下問題になっているのは、週一回の和太鼓の練習と10人ほどの女声合唱団の練習。推測だが、どちらも発生源では100dBを超えているように思われる。
 上記の対策を施したとして、減らせるのはせいぜい20dB前後だろうか。効果があるのは確かだが、窓を開放する夏の間は視聴覚室を利用しない、というのが根本解決のようにも思われる。

 チカチカパフォーマンスをやっている札幌駅地下歩行空間では、騒音規制値が客席で最大75dB以下という決まりがあり、これ以上のパフォーマンスはオーディションの時点でふるい落とされる。公的空間での演奏や練習には、自ずと制限があると知るべし