1時間弱で施設に着いたが、雨は止まない。当然ながら、外で予定されていた屋台村は中止となり、すべての行事は屋内ロビーでやることになった。
いつも日中を過ごしている食堂に母を迎えに行くと、仲の良い友人と歓談中。「生バンド演奏があるから、行こう」と誘うと、すぐについてきた。
少し遅れて13時35分から余興開始。なじみの中高年バンドの歌と演奏、フラダンス、かっぽれと続く。休憩を挟みつつ合計1時間40分という、高齢者にとってはかなりの長時間イベントだったが、母と友人は飽きることもなく、最後まで楽しんだ。
この日ばかりは「入居者の家族」という特権で、高みの見物。途中、顔なじみのバンドリーダーママから声をかけられ、お久しぶりですと、握手まで交わす。私が施設訪問ライブをやっていることは先方も知っているので、今日も「飛入りで歌いませんか」と誘われたが、ありがたく固辞。
フラとかっぽれは初めてみるグループだったが、バンドはこれが3度目。メンバーにかなりの入れ換えがあり、去年とは音が少し変化していた。
それにしてもバンドが9人、フラが5人、かっぽれが4人と、どこも大所帯。メンバーが高齢化しつつあるのは私も似た事情だが、いまや個人でボランティア活動する者は極めて少ないのが現状である。
その良し悪しは別にし、グループで動く場合は芸の研磨と同時に、人間関係の調整が大きな課題であるのは明白である。他との協調性に欠ける私のような人間は、ピン芸人(ソロシンガー)としての道を必死で貫くしかないのである。