2009年11月16日月曜日

生活デザイン

 食卓専用のソース入れをずっと探していたが、ようやく決着の方向が見えた。これまでは店頭にある入れ物をそのまま使っていたが、いかにも愛想がない。
 まず、大き過ぎて邪魔。さらに、メーカーのラベルがデザイン的にいただけない。100円ショップあたりに小型のソースが売っていそうだが、割高になるし、メーカーラベル問題は解決しない。

 醤油さしに関しては、かなり高価な製品を以前に買い、(確か600円くらいした)デザインもよく、漏れも皆無。すでに10年以上も使っているが、ソース入れに関しては、決め手がなかった。
 今回使ったのは市販品ではなく、100円ショップで買ったハチミツの空き容器。本当はライブ用の水入れに使う予定でいた。しかし、容量を測ってみるとわずか150mlしかない。
 最近、1時間を越えるライブでは、150mlでは全然水が足らず、最低250mlは欲しい。せっかく準備したが、ずっと引出しに眠ったままだった。


 ふと思いつき、この容器にソースを小分けしてみると、いい案配である。口の大きさも程よく、注ぎやすい。本体が半透明で、残量が一目瞭然。蓋の色はいかにもソースらしいオレンジ。妻も一発OKで、ほぼこれで決まりである。
「いっそケチャップも混ぜてしまおうか?」とは妻の弁。我が家の場合、ソースの用途のほとんどがフライ専用で、ケチャプを混ぜて使う。粘度がちょっと気になるが、試してみる価値あり。
 この種のデザイン、確か「工芸デザイン」というジャンルに属する。本当は容器そのものを自分でデザインし、作るのが理想だが、廃物や全く別の用途の物を使いこなすのも、立派なデザイン。
 娘が通っていた芸術系高専では、「建築」「環境」「視覚」「工業」「工芸」という5つの選択コース(大学でいうと、学部)があった。私の場合、専門はひとまず建築ということになるが、生活デザイン全般に興味がある。

 身の回りのデザインワークは本当に面白く、あれこれ考えているだけでワクワクする。デザインは生活、ひいては人生を確実に豊かにしてくれると思う。