2008年3月12日水曜日

買ってくれ

「あら、このシャツ、穴があいてるわ」と、洗濯物をたたんでいた妻が言う。見ると、6~7年着ていたエンジの縦じまのシャツの襟が、完全に擦り切れている。いろいろな思い出のつまった、お気に入りのシャツだった。

 大切に着ていたが、もはや寿命。「エプロンにリフォームしてよ」と妻がせがんだが、妻はいわゆる「エプロン・オタク」。引き出しの中には多数のエプロン、スクラップブックには雑誌のエプロンリフォーム特集がびっしり。
 それでいて料理の際には、ほとんどエプロンはしない。作ってもタンスの肥やしとなるのが目に見えているので、却下。不足ぎみの枕カバーにリフォームしようかと考えた。


 仕事が一段落した深夜、ミシンを出してあれこれ試みたが、枕カバーにするには、わずかに長さが足りない。あきらめてすっぱりゴミ箱に捨て、かねてからの構想だったデジカメケースを、これまたリフォームで作った。

 使ったのは以前に買ったマイクについていたソフトケース。マイクはいつも箱に入れて運ぶので、ケースは必要ない。デジカメが故障がちなのは、まともなケースがないからかも?と考え、作るチャンスをうかがっていた。
 ファスナーつきで、長さをつめれば、デジカメにぴったり。裏返しにし、ミシンで短く縫い直したら、こちらは完璧な出来映えとなった。
 午後に歯医者に行った帰り、近くのCOOPに久しぶりに寄ってみたら、茶系の縦じまのシャツがまるで「買ってくれ」といわんばかりに、わずか399円で売っている。横にはコゲ茶のズボンが500円。
 ズボンもちょうど1本が膝に穴があきかけている。いいタイミングだと、両方とも買った。

 衣類はほとんど季節の変わり目に安く買う。今回買った品も冬物なので、本格的に着るのは秋以降か。
 衣類には、「ひとつ買ったら、ひとつ捨てる」という絶対ルールがある。無駄な物はほとんどない。だから余計な収納も必要なく、軽々とシンプルに暮らして行ける。