請け負っていた仕事の最後の3点を仕上げている。厳しかった仕事の嵐も、ようやく収まりつつある気配。長かった。
いまやっているのは、1年前にもやった「住宅ができるまで」をイラストで工程順に説明するというもの。ミリ単位の細かい収まりを描かなくてはならず、現場に精通していないと、とても出来ない仕事。
「ただ単に美しいCGが描ける」というだけでは、業務にも限界があるという時代になりつつある。本業が技術者の私にとっては、歓迎すべきことだ。
独立開業して26年になるが、ひょっとすると、今月は月単位での仕事量の最高記録に到達するかもしれない。歴史風に言うなら、いわば「平成ルネサンス」、「平成の中興」といったところ。
ちょっと気になって過去の記録を調べてみたら、現段階でバブル期の記録に限りなく迫っていた。
当時は押し寄せる仕事の波をさばくため、妻をも巻き込んだアビキョウカンの毎日だった。ユンケル栄養剤は欠かせなかったし、過労のせいで消化不良にも陥り、毎日トイレで吐いていたものだ。神経は尖り、引いてはそれが夫婦不仲にもつながったりした。
(これに関する詳細は、私のメインサイトにある「脱サラ日誌」でどうぞ)
ところがそれに比べると今月は忙しいことは確かに忙しかったが、それほどのダメージは受けていない。ユンケルのお世話には一度もなっていないし、もちろん過労で吐くこともない。夕べ体重を量ってみたら、平常時と大差ない54Kg。
この理由を考えてみたら、要はパソコンとネットを業務に有効に取り入れたからで、手描きと比べるとひとつの仕事にかかる絶対時間が、大幅に短縮されているわけだった。そのため、たとえば住宅1点あたりの価格も26年前と全く変わってないが、それでも充分やれる。
最近、取引先などで自分よりも若い人にパソコンやネットのことを教えることが多くなった。MacとWindows、ハードとソフトの全部にそれなりの知識を持っている人は、なかなかいないらしい。
来年ははや還暦だが、好奇心にまかせて自分でいろいろ調べ、新しい知識や技術を会得する意欲に関しては、たぶん若い人にもひけをとらない。
それにしても、「やる人間、やる気のある人間、やれる人間」が損をしない時代が、この日本にも案外早くやってきた。喜ばしい