妻は布団に入ってから眠気がやってくるまで本を読む習慣がある。冬は寝床に入ると同時に電気アンカを点け、眠る前にコンセントから電源コードを抜く。
事故は本を読んでいる際に起きた。布団の中から異臭がするので確かめたら、電気アンカ本体と電源コードの継ぎ目からから火花が出ていたという。あわててケーブルを抜いて対処。
幸い出火には至らなかったが、敷き布団と綿毛布を焦がした。稀に点けたまま眠ってしまうことがあり、遅れて寝る私がいつも確認していた。もし寝ている時だったら、大事になっていたかもしれない。
電源コードの劣化には気づいていて、安全な湯たんぽを使っては?と勧めていたが、「暖かくて簡単」と妻は主張し、聞き入れなかった。
その負い目からか、事実を妻が打ち明けたのは翌日になってから。1階でテレビを觀ていた私は、事故に全く気づかなかった。
500円玉ほどの穴が開いた敷きパッドはフェルトで継ぎをあて、焦げ目のついた綿毛布と共に洗濯。古い敷布団カバーは廃棄し、敷布団の焦げ目は切り抜いて別の布で繕った。
時期的にアンカは不要になりつつあり、今後どうするかは次の冬までの検討事項。妻が電気式保温にこだわるなら、接続部がプラグ着脱式でショートのリスクが少ない電気毛布が現実的な選択か。
冷え性の私と異なり、湯たんぽやアンカなど無用の妻だったが、寄る年波には勝てない。