2022年10月22日土曜日

胃ガンになった訳

 9年前大腸ガンに罹患した際、「大腸ガンになった訳」と題して、独自の解析を試みた。病理検査でステージ1aの早期胃ガンであることが確定したので、同じ切り口での解析を再び試みる。
(前回と同様、あくまで私個人に当てはめた仮説です)

《大腸ガンの影響》
 胃ガンを宣告された当初は、(もしや大腸ガンからの転移?)と疑った。9年前とはいえ、長い時を経て転移に至るガンの例もある。大腸ガン患者は高い確率で同時性胃ガンに罹る、という研究例もある。

 病理検査確定後に主治医に確かめたら、今回の場合は大腸ガンからの転移は考えにくい、ということだった。転移であれば患部にリンパ管や血管からの感染痕跡が必ずあるはずで、その兆候が全くなかったのがその理由だという。


《ピロリ菌の影響》
 2016年8月の胃内視鏡検査の折、同時にやったピロリ菌検査で感染が判明し、薬を飲んで除菌に成功した。胃ガン原因の98〜99%がピロリ菌によるものらしく、これで一安心と思っていたら、

「ピロリ感染歴のある人は未感染者の150倍くらい胃癌になりやすい」
「除菌で胃癌のリスクが3分の1に低下しても、未感染者より50倍くらい胃癌になりやすい」

 という怖い報告例があり、主治医からも同様の指摘があって、除菌以降も年1回の胃内視鏡検査を怠らなかった。今回の罹患理由がまさにこれで、いわゆる「除菌後胃がん」である。
 除菌前の見逃しや胃壁内潜伏、ピロリ菌感染の炎症による新たな発生など、発症理由はさまざま。ガン自体が小さくて、見つけにくいのが特徴という。

 今回は幸いに初期段階でガンを除去できたが、今後も「除菌後胃がん」は胃壁のどこかに発生する可能性がある。当分は年一度の胃内視鏡検査を欠かせない。


《遺伝形質》
 母方の祖父が食道ガンで60代に亡くなっている。消化器系のガン患者が身内にもいる。直接の遺伝はなくとも、体質的な遺伝はあるような気がする。
 いい形質ばかりでなく、ときには悪い形質も同時に受け継ぐ。それが先祖からの遺伝というものだ。甘んじて受け入れるしかない。

《ストレス》
 ストレスは体の免疫力を低下させ、がんのリスクを高めると言われている。胃ガンもその例外ではないだろう。
 元来がストレスを溜め込みやすい体質で、大腸ガンのときと同様、今回も発症に影響している可能性は否定できない。
 長い介護のすえに父も母も送り終え、煩雑な遺産相続処理もすべてやり遂げた。今後は大きなストレスから解放されるものと信じたい。

 そのほか、ガン要因としては《飲酒》《食生活》《運動》などが考えられる。9年前の大腸ガン罹患以降、自分なりに調べてさまざまな改善を試みてきたが、より一層の努力が必要らしい。
 多くはすでに実施済みで、ガンを再発させない地道な努力は、今後も粛々と続く。