2022年10月3日月曜日

待望の通常食

入院5日目手術後3日目
 早朝に血液検査用の採血がある。体温36.6度、血圧100/52で問題なし。今日から食事が待望の通常食(五分粥食)に切り替わるため、持参の部分入れ歯を久しぶりにはめ、2日おきと決めているマスクを交換した。
 マスクは食事中と就寝中、そしてベット周囲をカーテンで閉じた状態では装着不要のルール。マスクは好まないのでカーテンは常に閉じてあり、医師と看護師の面会時と病室外に出るときに限って装着した。


 8時10分から朝食。メニューは五分粥豆腐と玉ねぎ小松菜の煮物白菜の煮浸し卵の味噌汁牛乳。質素で量もわずかだが、絶食と味気ない流動食が続いた身にとって、このうえないご馳走。
 思わず「ゴーカですね!」と言ったら、持参の看護師さんが怪訝そうな顔をする。4日ぶりのまともな食事であることを告げると、納得してくれた。

 急いでかき込んでまた胃腸を驚かせてはならず、30分かけてゆっくり食べる。どれも美味しく、生きている喜びを感じる味だった。


 12時20分から昼食。同室内患者に検査や急な発熱などあり、少し遅れた。メニューは五分粥白身魚小松菜葛きりの煮物人参大根のきんぴら風煮物ツナとカリフラワーの蒸煮

 通常食とはいえ、いわゆる「潰瘍食」なので、焼いたり揚げたりの料理は皆無。煮たり蒸したりの調理が大半だった。
 人参と大根の煮物はゴマ油の風味が効いていて、抜群の味つけ。退院後のレシピに、ぜひ取り入れよう。


 14時10分に最後の点滴がなくなり、入院日から延々刺さっていた点滴用の針がついに抜かれた。
 絶食となった手術日から栄養剤の点滴が始まり、4本→3本→2本→1本と、食事の回復に伴って段階的に減っていった。1本500mlあり、当初の2日間はトイレに追われたが、その苦行からも解放される。

 移動の煩わしさがなくなり、喜んでエレベーターに乗って1階の自販機に行き、りんごジュースを買ってささやかにオヤツとして飲んだ。(菓子類はまだ不可)

針跡で傷だらけの腕

 夕方に栄養士さんがやってきて、退院後の食事指導がある。満腹は避けてよく噛んで食べる基本のほか、控えるべき食品の具体例を教えられた。
 胃の全摘や部分摘出よりは制限がゆるく、ダメと思っていた紅茶、フリカケ、刺身、寿司、生姜などが、少量なら問題ないと知る。(ワサビは原則不可)アルコールはなくても気にしないが、珈琲が当分ダメなのが厳しい。薄い紅茶か牛乳で代用しよう。


 18時10分から夕食。メニューは五分粥アコウダイじゃがいもの煮物キャベツ麩の煮物ナスの煮浸し。ナスの煮浸しは初めて食べたが、甘酢ふうの味つけが上品で美味しい。

 昼の検温で36.9度〜夕方の検温で37.4度と微妙な数値になってしまった。点滴が取れてうれしくなり、病棟フロアーをあちこち歩き回ったのがよくなかったのか?
 患部を切ったばかりであることを忘れないようにと、夕方の回診で主治医に釘を差された。インターネットや読書もほどほどにし、養生に努める必要がある。