札幌の積雪深は未だゼロだが、来たるべき冬に備え、以前から構想にあった「地吹雪防止壁」を初めて試すことにした。
ずっと空き地だった自宅の南北に住宅が建って数年が経ち、冬の季節風の流れが大きく変わった。厳しい北風が弱まって東側道路の除雪が軽減された反面、連続する4区画が空き地の西側から建物の間をねらって激しい地吹雪が吹きつける。
地吹雪は東の予備駐車場まで達し、厳寒期は大きな吹き溜まりを作る。新たな除雪の負担だった。
風が吹き抜ける空間に何らかの壁を設けてやれば、地吹雪は軽減される可能性がある。木製の壁を作るのが確実だが、冬期限定であり、コストはあまりかけたくない。壁を設けてどれほど軽減されるかも未知数だった。
強風時にウッドデッキでBBQをする際、一時的に張るシートの応用をふと思いつく。ブルーシートより厚いUVシートで、色も目立たないシルバー。手持ち材なので、テストするには絶好である。
熟慮のすえ、地吹雪が最も激しく通り抜ける建物の南西角と、近くにあるカエデの木をシートで塞ぐことにした。この位置なら、ウッドデッキから回り込んでくる風も遮断できる。
シートに付属のハトメを利用して固定。建物側は南側の木壁にビス止めし、庭木側は幹に直接ゴムチューブを巻きつけ、しばし様子をみた。
一夜明けると、建物木壁に固定した木片とビスが強風で破断している。ハトメをビス固定しただけでは持たないようで、急きょ廃棄ゴムチューブとテント用ロープを併用した方式に変更する。
建物側の固定は上端をウッドデッキの梁に、中間部と下端はウッドデッキの小梁と土台を利用してロープで巻きつける。これでようやく安定した。
(その後、庭木側の中間部もロープ固定し、下端は両端ともハトメを庭木や土台に止めたビスに固定した)
シートは幅2600×高さ1800、下端には400の空間を設けた。(その後250に修正)真冬には積雪で塞がるはず。
仮設置のつもりだったが、思っていたよりも安定していて、風でバタつくこともない。本格的に地吹雪がやってくるのは12月中旬以降のはずだが、このまま本設置でもいいような気がしてきた。
ただ、これで地吹雪がどれくらい軽減されるかはわからない。1シーズン限りのお試しとなる可能性もなくはない。