2008年6月30日月曜日

始まりの予感

 真夜中というか、明け方というべきか、午前3時というヒジョウシキな時間にこのブログを書いている。居酒屋での定例ライブが終わり、シャワーを浴びてようやくビールを飲んだところ。
 午後7時過ぎに始まり、終わったのは深夜零時近くだった。集まったのは結局合計16組で、合計43曲5時間ぶっ通しの長丁場だったが、不思議なことに歌い手も聴き手も、最後まで緊張感が途切れることはなかった。

 16組も集まると、よい意味で歌の世界はバラける。それが聴き手を飽きさせなかった最大の要因だろう。夫婦ユニットあり、友人ユニットあり、定番フォークあり、オリジナルあり、ピアノ弾き語りあり、リコーダー&ハーモニカあり…。
 女性が3人で、ピアノの弾き語りが2人。オリジナルが6曲という感じだ。13回目を経て、アマチュアの発表会としては、ひとつの頂点を極めた気がする。


 特筆すべきは、ラスト近くにプロ歌手が一人登場したこと。スタンドの片隅に見慣れぬ方がずっと座っていると思っていたら、この方が何とフォーク歌手の境長生さん。
 やっぱりプロは場のつかみも含めて、何もかもがうまい。ちょうど疲れがたまって来る時間帯だったから、これで場がピシッと締まった。
 私の出番は6番目。予定では7番目だったが、歌い手の到着遅れで1番詰まった。すでにふれたように、今回のテーマは「夢」。以下のようなセットリストであった。

「夢のまた夢」 (六文銭)
「夢のしずく」 (オリジナル)
「夢」 (オリジナル)

 前回のような気負いはなく、まずまずの出来だっただろうか。声もそれなりに伸びていたと思う。(うまく歌ってやろう…)という野心を抑え、自分の色を出すことに徹するのが良策ということか。


 それにしても、このライブはなぜか緊張する。自宅コンサートや路上ライブ、老人ホームや他のイベントライブなど、数々の場を経験してはいるが、ここでは何度歌っても緊張するのだ。
 あとで聴き手に確かめると、「そんな感じはしませんけど?」といぶかられたが、歌っている本人が言うのだから間違いない。
 思うに、聴き手との距離が近いこと、聴き手の耳が肥えていること、そして聴き手の集中度が高いことなどが理由だろう。ともかくも、私にとっては大いなる「アウェイ」の場なのである。

 2年前に作ったきりで、人前では一度も歌ってなかった「夢のしずく」は、かなりの手ごたえを感じた。実はこの曲、「演歌風フォーク」で、私のオリジナルの中では他に例のない独特の曲調である。
 全体の流れの中で必須と判断し、真ん中に入れたが、もしかするとライブ版の音源を近々メインサイトにアップするかもしれない。
 ライブ終了後、時間のある方たちと1時過ぎまでフォーク談義やら、即興のミニライブにふける。フォークから演歌まであれこれ思いつくままに歌って、これまた楽しいひとときを過ごした。熱い一夜の余韻を冷ますには、絶好の時間だった。
 今回の盛況がどこまで続くのか、それはまだ誰にも分からないが、始まりの確かな予感はする。次回は2ヵ月後だそうで、すでに構成の準備に取りかかった。またひとつ楽しみが増えた。