2008年5月2日金曜日

今年だけのサクラ

 札幌は昨日今日と連続して真夏日。なんでも85年ぶりの記録だとか。昨日はともかく、今日はさすがに暑く感じた。
 午後からの来客に備え、妻があわてて今年2度目の麦茶を作る。2階の仕事部屋も26度を超えたので、2ヶ所の窓を開けた。

 4月中旬にも似たような気候になったが、確か去年は10月に30度近い暑い日があったはず。夏から秋をすっとばして厳しい冬、そして冬から春をすっとばしていきなりの夏だ。
 四季の移ろいがはっきりしているのが北海道の大きな魅力であったはずが、近頃はそれも薄れつつある。何とかついてゆくしかないけど。


 仕事上の客がくるまでの時間、懸案だった観葉植物の鉢替えを一気にやった。まず、3年前の自宅コンサートの際の頂き物で、どんどん生長して鉢が小さくなってしまった何かの木(ヤツデの仲間?)を、大きな鉢に移植。
 次に、昨年の自宅コンサートで頂いた幸福の木の枝を鉢に植え替えた。こちらは陽気につられてぐんぐん根が伸び、もはやコップでは持て余し気味。植え替えるならまさにいまだ。
 4つ目の移植途中で来客が来てしまったが、何とか終わってホッとした。
 客の帰ったあと、妻と二人でモエレ沼にサクラ見物に行くことが急に決まる。時刻は夕方4時半を回っていたが、気温はまだ高く、この日を逃すと散ってしまうに違いない、と妻は言い張った。
 モエレ沼公園には車で数分の距離。腰の調子はまだ完全ではないが、コルセットを締めてゆっくり休みながら歩いた。

 ほとんどの木は葉が出始め、花はまだついてはいるが、盛りはすでに過ぎている。自宅北側の土手にあるサクラも、昨日までは満開だったが、今日は一挙に葉が出そろい、花はすでに目立たなくなってしまった。「散ってはいないが、見栄えがしない」という、不思議な光景だ。
 あちこち散策するうち、まだあまり葉の出ていない満開の木を1本だけ見つけた。二人で間近に寄り、今年最後のサクラをゆっくり堪能する。
 酒も弁当もない慌ただしい花見だったが、「いつもの場所に咲く、今年だけのサクラ」を今年も見れてよかった。