2008年5月14日水曜日

ひえびえ

 寒いです。北海道ではあちこちで氷点下を記録。今朝は寒さで目がさめた。室温を見たら、18度強。どうりでね。この時期の冷え込みを「リラ冷え」と札幌では呼ぶ。出典は渡辺淳一の「リラ冷えの街」という小説から。この小説はかって地元紙の日曜版に掲載されていた、人工授精をテーマにしたある種のラブストーリーである。
 当時は高校生だったが、リアルタイムで全て読んだ。リラ=ライラックだが、うまい言葉を作ったものだ。いまでは俳句の季語としても使われているとか。

 しかし、こうも寒いと風情どころではない。夕方になって、室温はついに17度強まで下がった。妻は月曜から東京方面に旅行中で、一人ではもったいない気がしたが、たまらず暖房ボイラのスイッチを入れた。
 昨日、父の初七日を無事に終えた。法事の仕切りをはじめ、役所への諸届けやら相続の書類手続きなど、さまざまな雑事が山のようにあって、連日奔走している。
 役所への届け出は年金を残すのみ。それにしても、人間一人が社会で生きているというのは、こうもたくさんの書類や手続きに囲まれているものなのかと、改めて思い知った。親の人生の後始末は子の務めなのだと理解はしているが、実に煩雑。
 不思議なことに、例年忙しいはずのこの時期、ピタリと仕事がない。ある意味では、大変ありがたいことだ。

 法事に関しては次の四十九日で一息つくが、お骨をどうするかも早めに決めなくてはならない。(父は次男で、墓を持たない)
 墓とか骨とか死とかは、普段はあまり話題にせず、避ける傾向も世間では多いが、50歳過ぎたらホンキで考えておいたほうがよい。考えるだけでなく、具体的に行動することが最も肝心なのはもちろんだ。でないと、残された者たちが戸惑うばかり。

 私の場合、以前から調べて、妻や子供たちには伝えてある。近々、より具体的な形にするつもり。(たとえば葬式用の写真のありかや、埋葬品の希望、葬儀の際にかけて欲しい歌など)
 あれこれ奔走している真っ最中に、3年前に一度歌わせていただいた札幌市内の養護学校から、また歌って欲しいとの依頼があった。
 7月上旬の夏祭りのステージで、四十九日法要も終わっている時期だし、ぜひにとの強いご希望なので、ありがたくお受けした。

 3年前と同様、スタッフの方と一部ジョイントとなる。当時はまだライブ活動を始めたばかりの頃で、要領がよく分からず、やや不満の残る内容だった。
 それでもまた依頼がきたこと自体、私からすれば実に意外。自己評価と他のそれとは、必ずしも一致しないということか。ライブの出来に関し、あれこれと必要以上に悩むことはないのかもしれない。