2007年9月9日日曜日

換気フードからの雨水

 先日の台風のとき、風呂に入ろうとトイレを開けたら、換気扇から一筋の水が壁を伝っている。以前にも書いたが、我が家は段ボールに近いような特殊な素材の壁材を使っている。エコロジーで安価である反面、水や火には弱い。
 問題ははっきりしていた。換気扇の外に取付けられた換気フードから、雨が流れこんできているのだ。
 新築当初、西側の換気フードで同じような問題が一度だけ起きたことがある。我が家には合計8ケ所の換気フードが東西にあるが、雨水の逆流が起きたのはこの時だけで、しかも西側の2ケ所のみ。東側にある6ケ所の換気フードは、この8年で一度も問題は起きていない。

 換気フードの構造は写真のようになっていて、壁と平行な円板が出口についているタイプ。横風に強く、デザイン的にも優れているので、当時まだあまりなかったこのタイプを使った。
 しかし、正面からの風には強くとも、斜め上や横から吹きつける激しい風雨には弱い。ガラリの間から雨水が侵入してしまうことがあるのだ。風雨が長く続くと、それが室内にじわじわ流れてくる。
 カタログ等にはその種の危険性があるとの記述は一切なく、実際に自分の家で使ってみて初めて、このような問題があることが分かった。


 原因が分かっていたので、カッパを着てすぐに外に出て、応急処置としてフード上部にタオルを詰めた。
 トイレの換気扇には配置の都合で、外壁に至るまで約1メートルの横管がある。その内部にたまった雨水が流れ出るまでしばしの時間を要したが、雨水の侵入はやがて止まった。
 翌日、端材を見繕って雨水侵入防止カバーを作った。(写真下)カンナで微調整して隙間を全くなくしたので、タオルと同等の効果があるはずだ。
 上半分の径路がなくなったので、出口部分での空気抵抗は多少増えるが、常時換気はしていないので、そう大きな問題ではない。

 新築当初の問題発生以降、その後設計を手がけた家には、多少値は張るが、上部が完全に閉ざされた別タイプの製品を使っている。問題が起きた製品はいまでもごく普通に使われているが、事情をよく知らずに使うと、痛い目に合う。