2007年9月6日木曜日

夜のアザミ

 散歩の途中、川べりの土手に咲くアザミの花を見つけた。夏に咲いていた種類よりずっと小振りで、いかにも楚々としている。
「やはり野に置けレンゲ草」というコトワザもあるが、ついフラフラと一枝だけ折って、窓辺の竹筒に飾った。

 この種の花を飾るのは、ほとんど私の役目。庭に少しだけある花の手入れも、すべて私がやる。日本では花を植えたり飾ったりするのは女性の役目のようになっているが、外国ではそんなことはないはずだ。こんなところにも、男女性差別意識(ジェンダー)は根強く息づいている。


 写真はそのアザミ。アザミにもいろいろ種類があるらしく、おそらくこれはチシマアザミではないか。雑事に追われて昼間に写す時間がなく、夜に撮った。左にあるトマトは、家庭菜園で採れたもの。採って数日ここに置いておき、熟したら順に食べる。夜の窓辺も、昼間にはない独特の味わいがある。
 背後のガラス窓に映っているのはオバケじゃなく、カメラを構えた私自身であります。
 ところで、田舎に住んでいた幼い頃、春になるとアザミの葉を採って食べた記憶がある。アクが強く、トゲに気をつけなくてはならないが、山菜として立派に食べられるのだ。
 普通に茹でてかつお節をのせ、おひたしで食べる。ちょっとピリッとした味で、非常にうまい。札幌に引越してからは食べたことがない。札幌のへき地である我が家周辺はアザミの宝庫でもあるので、来春見つけたら、懐かしく食べてみようかな。