2024年6月30日日曜日

雨の家族会

 2ヶ月ぶりに長男一家が遊びにやってきた。自分もそうだったが、「遊びに行く」というのは半分口実で、おそらくは老いてゆく親を案じ、様子を見にきてくれているのだ。
 とはいえ、親としては迎える準備をしておく必要がある。連絡は2日前にあり、自宅内の片づけや掃除を普段より念入りにやり、洗面所には専用のタオルとコップも用意。トイレのタオルと便座カバーは替えたばかりで問題なかった。

 夕食は定番の「はま寿司」テイクアウトを前日に注文済み。オヤツ類は在庫があったが、飲み物が足りない。当日に妻がスーパーに走り、炭酸と100%オレンジジュースを買ってきた。
 食卓に予備椅子を並べ、コースターとおしぼりを準備。孫娘用に1階には電子ピアノ、2階には低めのマイクセットとPAを用意した。


 13時半くらいに孫娘とお嫁さんが登場。やや遅れて長男がケーキを持ってやってきた。持参した孫娘の最新手作り作品を見せてくれた。
 段ボール箱で作ったという「ジュース販売機」がよく出来ている。手動だが、コインを入れてボタンを引っ張ると、下からジュースが落ちてくる仕組み。独自のアイデアで作ったようだ。
 偶然だが、私も小学校高学年で似た作品を作った記憶がある。思考ルーチンが似ているのかも。

「お腹が空いた」と孫娘が訴えるので、先日焼いておいたスイートポテトの残りを暖めてまず与える。昼寝していた妻が合流し、早めの珈琲タイムとなった。
 食べずにとってあった頂き物のゼリーやチョコ菓子、アイスクリームなどを次々に平らげ、孫娘は大満足。この日は次男が不在でTVゲームがなく、電子ピアノを少しだけ弾いていた。


 その後は家族で裏庭や近所の公園で遊び、妻は夕食用の副食の準備を始める。私はネット予約の寿司をとりに行った。

 オヤツの食べ過ぎか、食卓に寿司が並んでもすぐに食べる雰囲気ではなかったが、夕方から大雨の予報が出ていて、あまり遅らせたくはない。17時15分から食べ始めると、それなりにお腹に収まった。
 今回は前回人気だったシメサバが余り、サーモンが奪い合い状態。加減がなかなか難しい。イカの種類が変わった大葉イカが柔らかくて美味かった。


 その後、孫娘が2階のマイク前で歌い始める。やがて伴奏が欲しいと私を誘いにきた。まだ食べている途中で気乗りはしなかったが、マイクを1本追加し、孫娘と2人で叙情系の洋楽を中心に、数曲を歌った。孫娘がアドリブでサブボーカルを入れ、出来はそれなり。

 予報通り雨がパラつき始め、自転車でやってきた長男は早めに退去。お嫁さんと孫娘はポイントで乗れるというタクシーで帰る予定だったが、なぜかアプリに全く応答がない。
 最終バスはすでに行ってしまい、雨はだんだんひどくなる。結局自宅まで車で送った。こんなこともあろうかと、夕食はアルコール抜きにして正解。
 戻ると20時でちょっと疲れたが、雨中の夜に運転という悪条件下で、事故なく終われてよかった。

2024年6月28日金曜日

午後の睡魔と闘う

 昼食後の30分は危険な時間帯で、決まって睡魔が襲ってくる。仕事に追われていた時期にはなかったことで、追われるものがないいま、眠ければ寝てしまってもよいが、つい寝過ごして時を無駄にしてしまう。寝過ぎは健康によくないとの情報もある。
 20〜30分の程よい昼寝は、自分には難しくてやれない。散歩など、身体を積極的に動かす何かをやっていれば、眠気はやがて消えることを最近学んだ。今日は札幌手稲区で30度を超す真夏日。散歩は無理で、昨日予定していてやれなかったスイートポテトを作る。

 過去のレシピを自分のブログから調べ、それに沿って作る。350gのサツマイモで5個作り、珈琲タイムで妻と美味しく食べた。昨秋の頂き物だが保存状態がよく、傷みはまったくない。


 その後、剪定して水差しをし、根が出始めているパキラの枝を鉢に移植する。
 パキラの移植は真夏には難しいことを昨年の猛暑で知った。移植するなら暑さが本格化する前のいまか、暑さが去った秋以降だった。過去の例に習って、空いている鉢を見繕って作業。


 ついでに最近全く元気がないイチジクを鉢替えすることにした。
 3年前に長男から父の日プレゼントで貰ったが、今年は春に葉が出てもすぐに枯れてしまい、次の芽も育つ気配がない。根詰まりしている可能性が高く、復活させるには鉢替えが必須だった。

 鉢から抜いてみると、予想通り根が複雑にからみあって身動きがとれない状態。余分な根をすべて切り払い、一回り大きい鉢を選んで植え直した。うまくいけば、また実がなってくれるかもしれない。

 左2つが移植&鉢替え後のイチジクとパキラ
 右2つが昨秋から春にかけて移植に成功したパキラ

2024年6月25日火曜日

早めに電動草刈り

 裏庭とそれに続く空地の雑草が再び伸び始めた。前回刈ってから1ヶ月が経過している。これ以上放置すると非力な電動草刈機では手に負えなくなる。早めに刈ってしまうことにした。

 天気はあまりよくないが、外作業するには程よく、風もない。草刈り日和とも言える。バッテリは前回終了時に満充電済みで、16時少し前から作業を始めた。


 シーズン2度目ということもあって、すいすい調子よく進み、およそ30分で1個目のバッテリが充電切れ。無負荷なら60分使えるが、通常の草刈りではこれくらいが普通。
 予備バッテリに交換して、さらに30分作業を続け、予定分をすべて刈り終えた。いいタイミングで予備バッテリも充電切れとなる。

 草刈機に付着した雑草のカスをブラシで掃除し、2個のバッテリを満充電して作業終了。
 今シーズン、最低あと2回は草刈り作業を強いられそうだが、新しい電動草刈機にも慣れ、早めにやれば大きな負担ではなさそうだ。


 6/6に今年最初の種を蒔き、5日後には芽を出した家庭菜園の山東菜。その後順調に育って、味噌汁の具くらいなら食べられそうな大きさにまで育った。(6/28に味噌汁に入れて食べた)
 今年は害虫対策として山東菜の周囲に珈琲カスを蒔いたせいか、いまのところナメクジや青虫の食害は受けていない。まだまだ油断はできず、毎日の見回りと木酢液散布など、さらなる害虫対策も準備中。


 庭のラズベリーが実を結び始め、7月になれば少しずつ食べられそうだ。新しいラズベリーへバトンタッチするべく、まだ冷凍庫に残っている昨年分のラズベリー300gをジャムにした。
 いろいろやって、あっという間に1日が終了。散歩の時間がなく、草刈り作業で運動としては充分と都合よく判断した。
(Google Analytics設定)

2024年6月22日土曜日

先細る日本の未来

 先日の家族食事会で長男から聞かされた。
 息子がかって4年間在団し、結成して40年以上の歴史があるサッカー少年団が昨年度で解散になったことを。さらには、私が監督となって結成し、以降29年にわたって活動した小学校女子サッカーチームもまた、昨年度で解散したという。
 どちらも理由は、選手不足でチームが編成できないこと。平たく言うなら、いまや政治問題にまでなっている「少子化」が根本的な要因だった。

 息子がいたサッカー少年団には1990年からの4年間、指導者として深く関わった。女子サッカーチームにはその後の5年間携わった。
 チームとしても個人としても成績は悪くなく、サッカー少年団は全道大会へ、女子チームは合同で全国大会まで進むことができた。個人では男女ともプロかそれに近い選手を輩出し、全日本U12にも2人を同時に送り込んだ。いろいろあったが、満足できる結果だった。


 地域から離れた土地に家を建てて引っ越して以降、一切の指導から身を引いたが、回り回って数年前から、女子サッカーチームの指導は1990年に指導したチームの中心選手が担当。自分が積み重ねてきたことが粛々と受け継がれてきたことを、密かに喜んでいた。
 そんな思いや伝統がふっと消えてしまうのは正直寂しいが、これも避けられない世の流れと受け止めるしかない。

 息子も自分がやるだけでなく、サッカーの指導に関わりたいと思うようになり、あちこち探し回ったが、かなり遠方の小学生チームで、週1回だけコーチ補佐として関わるのが精一杯だったという。
 指導をやりたい人間はたくさんいるが、サッカーをやる子供はごく限られているという厳しい現状。こんなことは私が関わっていた時期には、考えられなかった。
 先細る日本社会の未来を垣間見るようで、寂しいというよりも、何だか怖くなってくる。

2024年6月17日月曜日

程々のボランティア

 新年度3回目の本修繕ボランティア活動の日。9時20分に図書室に着いたが、参加者は4名と前回同様に少ない。活動が3年目に入り、いろいろな意味で曲がり角に来ているのだろうか。
 前回は慰労会で作業がなかったせいもあり、棚には修繕対象の本がそれなりに溜まっている。繰越しの分はなく、上の段から目についた本を順に選んで作業を始めた。

 ページのノド部分が背から剥離している本を中心に、次々と補修。一部で細い竹ひごを工具として使ったが、特に難しい作業はなかった。


 6冊を終わらせた時点で、軽い疲労感を覚えた。前日参加した雨中の路上イベントの疲れが、明らかに残っている。単純なライブ疲れのほか、歩数計が1万歩近くに達し、疲れに拍車をかけていた。
 時計はまだ11時だったが修理を終えた本をまとめ、撤収に取り掛かると、他のメンバーから「あら、もうお帰り?」といぶかられた。
 普段は12時前後まで残って作業するのが常で、それが一番先に帰るのだから、不思議に思われても当然。前日のライブのことを率直に話し、理解してもらった。

 前回も書いたが、2日続きのイベントは気力体力面で難しくなりつつある。ボランティアという立場に甘える気はないが、無理をして身体を壊しては意味がない。身の程を知り、ほどほどに留めるべきだろう。

今年の父の日プレゼント

2024年6月16日日曜日

雨中の路上イベント

 通算11回目となる自由参加型の路上イベント「24市電前Live」の日だった。
 この日に備え、前回終了直後から構成や選曲を準備していたが、予定1週間前の天気予報があいにくの雨。期日が迫ると状況はますます悪くなり、開始時間ころに降り出して、雨量はじょじょに増すという最悪の予報となった。
 屋外イベントの宿命で雨天の場合は中止。小雨なら決行としても、開催の有無を告知するネット情報は存在せず、最終的には各自の判断に委ねられる取り決め。



 やる前提で準備はしてあったが、会場に行くかどうかは直前まで迷った。行ってみて中止ならやむなしと最終決断し、いまにも降り出しそうな空の下、10時25分に家を出た。

 前回は徒歩とバスで会場をめざしたが、今回は雨模様もあって、やや遠回りの地下鉄を利用。乗り換えせずに直近の駅で地下鉄を降り、そこから徒歩で会場へと向かう。この判断が甘かった。
 予想以上に時間がかかり、到着は11時35分。すでに締切を過ぎているが、会場は雨対策の設営中で、まだ準備が整っていない。


 実施をどうすのか代表のMさんに確かめたら、はっきりしないので、とりあえずエントリー表に名前を書くよう促された。
 ビニール袋入りのエントリー表には8組の名前が。私が記入したあとにやってくる方もいて、開演15分前には10組を超す参加者が集まった。

 通常ならここでMさんから演奏順の発表があるが、今回は「自己申告で演りたい人が演る」という降雨特別ルールで始めることに決定。いつ降り出してもおかしくない状況で、定刻より5分早めて12時5分前にイベントは始まった。


 誰がいつ演ずるのかわからない不確定要素のなか、結果的に10組がパフォーマンスを披露。音楽系が9組(インスト系4組、ボーカル系5組)で大道芸系が1組。男女比は7:3だった。

 以下は演奏の概要。(注釈なしは男性)
1)サキソフォーン独奏(BGM付):演歌(代表Mさん)
2)ギター弾き語りソロ:加山雄三、オリジナル
3)アコーディオン独奏:テネシーワルツ他
4)ギター弾き語りソロ:フォーク系、松山千春
5)アコーディオン独奏:シャンソン、懐メロ
6)書道パフォーマンス(尺八BGM):Amazing Grace(女性&男性)
7)菊地トムノ:ギター弾き語り
 「黄昏のビギン」(懐メロ)
 「雨ニモマケズ(オリジナル作曲)
 「傘がない(フォーク)
8)アコーディオン独奏:洋楽、演歌(女性)
9)ギター弾き語りソロ(BGM付):オリジナル
10)独唱(BGM付):J-POP、演歌(女性)


 雨が時折落ちてくる空の下、各自が入れ替え時間や演奏時間を短縮しつつ、次々とパフォーマンスを披露。結果としてインスト系とボーカル系等がバラけ、ほどよいバランスとなった。
 初参加は3組。先月のライブで新聞取材があり、参加者急増が予想されたが、具体的な告知がなかったことと雨模様のせいで、参加者は前回より3組減った。はっきりしないが、エントリーしたまま参加しなかった方も数組いたようだ。

 雨に追われるように、各自が競うように演ずる。やや気圧されていた私だったが、半分以上が出演を終えた7番目に、ようやく歌うことができた。


 今回は「雨」をテーマに演ろうと早くから決めていて、曲の強弱や「起」「転」「結」のバランスを考慮して3曲を選択。まさか本当に雨中で「雨」を歌うことになるとは思わず、結果的にこの構成は場の気分にピタリはまっていた。
 直前の書道パフォーマンスの撤収作業で場が落ち着かず、始めようとしたとたん雨足が強まるという不運も重なる。Mさんから「演りますか?」と確認されたが、いま始めないとこのまま中止になりそうで、「演ります」と即答した。
 この日は雨中のライブを覚悟し、電子譜面は断念してA5の用紙に印刷した譜面をビニール袋に入れて持参。磁石つきの目玉クリップで袋ごとはさみ、会場の譜面台にくっつけた。
 譜面は演奏順にテープで止めて折りたたみ、入れ替えをスムーズにする。シールドケーブルは会場の設備を利用し、時間短縮と機材軽量化に努めた。

まだ降っていない開演前に撮影

 13時から歌い始めると雨粒が大きくなり、見かねて知人のアコーディオン演奏Nさんが、うしろから傘を差し掛けてくれて助かった。

 喉の調子はまずまずだったが、前回に比べるとロングトーンがいまひとつの感じ。雨のせいで集中力に欠けた面もあったように思える。やや小降りになった3曲目の「傘がない」には、少ないながら場の強い手応えを感じた。
 無用なMCを極力省いて時間を詰め、正味9分ほどで終了。


 雨のせいでオーディエンスは少なく、常時15〜20名。出演者を除けば一般市民は数名といったところ。貴重な聴き手も、雨が強まるとふっと消えてしまう寂しさだった。

 その後もトントン進んで、ラストの女性プロ歌手の場面で、雨がいよいよ本降りになった。差し出された傘も断って気丈に歌い切り、定刻より1時間10分も早い13時50分にイベントを終える。
 開始前は実施困難かと思われたが、雨脚が強い時間は互いに傘を差し出してフォローしあうなどし、ともかくも予定のパフォーマンスを無事に消化した。
 雨中のライブ経験は皆無ではないが、ステージ上に屋根があるケースが大半。条件的には厳しかったが、得難い経験をさせてもらった。

2024年6月15日土曜日

気まぐれクレマチス

 2013年に苗を買い、南西角のカエデの根元に移植したクレマチス(テッセン)が数年ぶりに開花した。

 強い東風にあおられるせいか、移植後もうまく育たず、半ばあきらめていたら、3年後の2016年にようやくひとつだけ蕾をつけた。開花を楽しみにしているうち、なんと強風で蕾が落下。
 あきらめきれずに落ちたツボミを浅い容器に入れて水を投入し、強引に花だけを咲かせた。
 翌2017年にようやく3輪の花が一度に開花。やっと根づいてくれたかと喜びも束の間。翌2018年に壊滅的なエゾヤチネズミの食害に見舞われ、花どころか根を維持させるのが精一杯という状態に陥った。

5年ぶりに花を咲かせたクレマチス

 その後少しずつ茎を育てて、じょじょに復活。2019年8月に再び鮮やかな紫の花が一輪だけ咲いた。
(今度こそ復活)と思わせたが、その後はパッタリ咲く気配がない。全く気まぐれな花である。

 さらに5年が経った今年、ようやく複数のツルが伸び始めたのを見て、先月末に支柱を強化してツルを誘引した。ネットで調べ、芽の先端部を剪定したりもした。

2016年、最初の開花

 努力のかいあってか、ようやく開花を確認。移植してから11年目、都合6輪目の花である。咲けば美しいが、全く世話の焼ける花だ。
 今日も風は強く、ツルを支柱にしばってあるので、何とか耐えている。過去の記録では7月と8月に咲いていて、6月の開花は初めて。今後の複数開花に期待しよう。

一度に3輪が咲いた2017年

2024年6月14日金曜日

ホウ酸団子を更新

 昨年5月にお試しで作り、アリの撃退にそれなりの効果を感じたホウ酸団子。1年を経て新たに作り直し、古いものと交換することにした。

 もっと早めに入れ替えるつもりでいたが、今年はアリの出没が極端に遅く、ようやく姿を見せ始めたのは4月も下旬になってから。5月になるとやや増え始めたが、例年のような1日100匹を超す大行列は皆無。明らかにホウ酸団子の効果と思われた。
 例年なら姿を消す6月になっても時折姿を見せ、初めて米びつの中にまで現れた。これはいけないと、ようやく更新する気になった。


 昨年のデータに多少の修正を加え、計4個を作る。今回はアリに食べやすいようにと、煎餅に近い薄い形状とした。「ホウ酸煎餅」とでも呼ぼうか。

ホウ酸団子(20%)
・材料:ホウ酸10g、小麦粉20g、蜂蜜6g、水10g
・ホウ酸と小麦粉を先に混ぜ、蜂蜜と水は最後に加える。
・適当な大きさに丸め、天日で2日以上乾燥させる。

・アリの出そうな場所に置く。
・毒性が強いので、ペットや子供の口にふれない配慮をする。


 充分に乾燥させたのち、床下に潜ってほふく前進しつつ、古いホウ酸団子を取り出して新しいものと入れ替えた。全部で4個あるはずが、なぜか1個だけ見つからない。見落としたか、あるいは食べ尽くしたか?
 取り出した古いものにはアリか他の害虫にかじられた痕跡が確かに残っていた。半信半疑で試したが、効果はあったようだ。当分は継続設置である。
 先日そのアリの襲撃を受けた米びつ、唐辛子や鋼製ボルトの対策で沈静化したように思われたが、最近になって再度の襲撃を受けた。
 理由ははっきりしないが、蓋を完全に閉めなかったかも…、と妻が自信なげに言う。そういえば米びつに新しい米を入れた直後だった。
 米びつ上部にあまり余裕がなく、満タンにして中にカップを入れると、蓋が浮いてしまうことがある。


 自作してから11年経つが、これまでアリの侵入は皆無。もしや米びつの構造的な問題かも?と疑い、プラ密閉容器に買い替える前に、米びつの修正を試みた。

 中身をカラにしてじっくり調べると、底や壁部分はガムテープで完全に封印されていて、隙間はない。侵入口はわずかな隙間のある上部の蓋部分だ。
 蓋の密閉性を上げるため、壁の上端に集めの補強材を加えて小口部分を分厚くした。壁材との間にはコーキング剤を塗ってビス止めし、念を入れる。
 さらには天板にヌキ板を追加して頑丈にし、壁の上端と蓋の小口部分に可動式のL字フックをつけて、きつく締められるようにした。


 改造はひとまず終わって2日が経過。アリはまだ未練たらしく米びつの周辺に現れるが、中までは入ってこない。いまのところ封印作戦は効いている。
 今後の展開次第では、蓋の周囲に窓用のゴムシーリング剤を貼って密閉度を強化するかもしれない。

2024年6月12日水曜日

記録で蘇る記憶

 中古で買った冷風扇の置き場確保に端を発し、古いLPレコードや父母の葬儀&相続関連資料、実家売却関連資料をまとめて整理したら、本棚に長く眠っている他の資料も片づけたくなった。
 青色個人事業の廃業届を税務署に提出してから丸4年が経過。事業に関連する多くの資料は揺り起こされる機会もなく、本棚に眠ったまま。事業再開の予定はなく、不要なものは処分するべき時期だった。

 手始めに、手描きでやっていた時期のカラー建築パースの記録写真を整理した。
 まだCGがない時代で、コピー機はモノクロしか持っていなかった。作成したカラー作品はただちに納品する必要があり、資料として保存するには写真を撮るしかない。
 本格的な照明設備がなく、撮影は自然光がほどよい南側ベランダの陰でやっていた。記録としての精度は落ちるが仕上がりはそれなりで、その後の参考資料としては充分に役立った。


 撮影年月は写真の裏に記載してあり、事業開始当初の1983年ごろから始まって、CGの登場でデータ保存が可能になった2000年ごろまで、数百枚の記録写真が専用フォルダに収まっていた。
 写真を取り出してA4サイズの用紙に並べると、1ページに4枚、裏表で計8枚貼れる。

 CGで描いた作品をプリントアウトして入れた別のフォルダがあり、営業用に厳選されていて美しく、捨てるに惜しい。空きページが13枚あって、ここに整理した写真を収めると100枚ほど貼れる。
 思い出として価値のある写真だけを残し、ジャンル別に整理して100枚に絞り込んだ。大半が捨てる作業だったが、整然と収まった写真はなかなかの壮観。長きに渡った独立自営の日々が懐かしく蘇ってくる。(こうやって頑張ってきたんだな…)と思う。
 思い出整理の一環として、16歳の夏にやり遂げた自転車旅行の記録を続けてまとめることにした。5泊6日の札幌から稚内への往復旅で、資金の都合でテントなしの単独野宿旅という無謀な計画。
 家族や見知らぬ人々の励ましや協力、そして運もあって旅は無事に成功。815kmに及ぶ6日間の旅は、その後の人生において大きなターニングポイントとなった。


 記録は「稚内ひとりたび」と題し、達成直後にアルバムにまとめてあったが、手書きの文字が乱雑で無駄なスクラップ記事などもあり、仕上がりはいまひとつ。いずれ作り直そうと思いつつ、時が流れた。
 どうまとめ直すかずっと考えていたが、20歳の自転車日本一周旅行に習って、まずPCのテキストファイルに変換。印刷して写真と共にスクラップ用紙に貼り、記録としての体裁を整えることにした。

 目下Googleドキュメントを使ってテキスト入力の真っ最中。こちらも58年前の記憶が昨日のように蘇り、作業はなかなか捗らない。
 写真を始めとする記録の意味は、過去の自分を揺り起こしていまの立ち位置を確かめ、新たな明日への意欲へとつなげることではないだろうか。
 そうなると「断捨離」と意気込み、なんでもかんでも捨ててしまうのは考えもの。最低限の記録を厳選してまとめ、いつでも取り出せる場所に並べておきたい。
 進行中の旅行記録はネット公開も検討中。実現すれば、このブログでも告知します。

2024年6月8日土曜日

メルカリでセーター

 いつ買ったのか記録にも記憶にもない薄手の春物セーターの肘に穴があき、ありあわせのスエード生地でパッチをあてて修復したのが2年前のこと
 代替品が見つかるまでの応急処置のつもりでいたが、そのままズルズルと時が過ぎ、他にも糸ホツレが複数発生し始めた。その都度裏からつまんで縫い合わせるなど修復を繰り返してきたが、いよいよ買い替えを決断すべき時期だった。

 物価高の嵐が吹き荒れていて、類似品は簡単には見つからず、あっても高価で手が出ない。
 似た事情で使用頻度の少なそうな冷風扇を定価の半額以下でメルカリで入手したばかり。衣料品をメルカリで買ったことはなかったが、もしやと思って検索をかけてみた。
 キーワードは「メンズ、セーター、マスタード」の複数を入力。ずっと着てきたお気に入りの色マスタード(辛子)は妥協できないが、現状のウール100%は商品が限られそうで、条件から外した。


 すると予想以上に商品がリストアップされた。ウールが35%のGUメンズニットに条件ぴたりのマスタードカラーがあり、サイズMで送料込み600円の格安品。写真で見る限り、状態も悪くない。
 不思議なことに全く同じ条件の商品が3つも見つかった。ただ、他の2つは価格が1,280円と1,800円。状態も似たようなもので、なぜこれほど価格がバラつくのかは不明。いずれにしても早く買ってしまうのが得策と判断し、600円の商品をただちに購入した。

 購入は夜で、翌朝一番に先方から「購入ありがとうございます」のコメントがあり、数時間後には早くも商品を発送したとの連絡がきた。これまで17回のメルカリ利用歴(すべて購入)があるが、これほど迅速な対応は記憶にない。
 実は購入直後に普段はやっていない「商品を購入させていただきました。お手配、どうぞよろしくお願いいたします」との連絡を先方に同時送信している。先方が好感を持ってくれた可能性はある。
 数日経って「ゆうゆうメルカリ便(ゆうパケットポスト)」で商品が届く。先方負担の配送料は215円と記録されていた。
 宛名書き不要、レジでの会計不要で発送でき、互いの住所氏名を教えずに済む匿名配送だという。発送状況のアプリ確認、配送トラブルに対する保障などもあって、なかなか優れたシステムのようだ。
 まだ出品では一度もメルカリを利用していないが、いずれ試してみたい気はする。

 商品そのものは期待通りで、ほぼ新品の状態。サイズも問題ない。
 ただ、到着直後にそれまでの肌寒さが一転し、日中の気温が23度、26度と初夏のような陽気になった。本格的に着るのは9月以降になりそうだが、ようやく代替品をリーズナブルに入手できた安心感はある。

2024年6月7日金曜日

介護予防イベントに参加

 近隣地区センターでトーンチャイムの音楽イベントがあるというので、見学をかねて聴きに行った。
 主催はすこやか倶楽部と称する市の委託を受けた地域の介護予防センター。おおむね60歳以上の高齢者を対象に、月1回ほどのペースで介護予防を意図した各種イベントを企画運営している。参加費や事前申込みは不要。
 開始10時の5分前に会場の会議室に到着。受付で体温を測定し、氏名と連絡先、生年月日を記入する。全員がマスク着用で、窓は開け放たれていた。5類に変更とはいえ、この種の集いに新型コロナ対策はまだ必須のようだ。

 10時ぴったりに始まる。参加は女性ばかり30名ほどで、男性は私だけ。まあ、この種の場はだいたい女性上位の傾向にあるものだ。
 まず楽器となるトーンチャイムが全員に配られる。大型の音叉のような仕組みで、持ち手を握って前後に振ると分銅が音叉にぶつかって音が出る。


 音階は2オクターブ分ほどあるが、今回は初心者向けの1オクターブ分のみ。私は「ド」の音叉を担当することになる。単に演奏を聴くだけのつもりが、思いがけず自分も参加することになった。
 掲示板に貼られた歌詞と音階に従い、担当の音を順に出してメロディを奏でた。ハンドベルやオルゴールにちょっと似ている。

 1曲目は童謡の「故郷」。指揮者に合わせて音叉を振るが、イベントとしては過去に何度かやっているとかで、経験者も多い。特に問題なく形になった。
 30分やって10分休憩し、2曲目に童謡の「春の小川」を奏でてイベントを終えた。
 介護予防センター主催のイベントは以前から町内回覧板で知っていたが、参加は初めて。
 実は7年前に他の区で同じ事業の音楽講師をネット経由で依頼され、7回歌ったことがある。

 初参加の男性という珍しさもあってか、休憩中に係員がやってきて声をかけてくれた。過去に講師の経験があり、この地区でも誘われたことがあると伝えた。
 終了後に持参した経歴書等を渡し、ボランティア協力の申し出をした。介護予防事業にはいろいろ携わっていて、大きな戸惑いはない。過去の経験が今後活きるかもしれない。


 想定外の低温続きですっかり遅れたが、準備を整えた家庭菜園の土の温度が、ようやく発芽に適した15度を突破。かなり前に買っておいた山東菜の種を昨夕に蒔いた。
 昨年使った菜園の西側が害虫のひどい食害にあったのに凝り、今年は東半分だけを使う。最初の種も東端の細ネギのそばに蒔いた。木酢液や珈琲カスを動員して、食害に備えたい。

2024年6月5日水曜日

非日常空間を開拓

 テレビのクイズ番組で当たったすし券を使い、妻と昼食会をやった。
 当たったのが2年前で、これまで5店で利用した。2万円あって使用期限が来年末。使える店は多くなく、うかうかすると無駄にしてしまう。

 今回は妻の希望により、昨年の誕生会で利用した小樽の店に再び行くことになった。車でオロロンラインを35分走り、13時20分に到着。前回と同じ1,300円の寿司ランチを食べた。
 寿司通の妻が気に入っただけあり、これまで食べ歩いた5店の中では最も美味しい。寿司8貫に蕎麦、切干大根煮物、海老天&鶏唐揚とメニューは前回と変わらないが、寿司のホタテがカニに変わっていて、うれしくなった。


 充分に堪能し、同じ銭函地区にあるカフェへと向かう。物価高のあおりかカフェの閉店が相次ぎ、少ない情報から探し当てた希少な店だ。
 古い石造りの蔵を改装したレトロ風カフェで、1階はカウンター席で2階がボックス席。初めて訪れたむねを同年代と思しき経営者夫婦?に話すと、2階席を勧められた。


 急な階段を慎重に上ると、むき出しの構造材が豪快に走る私好みの造り。中央の屋根梁は300✕450もあり、テーブルは改装時に発生したと思われる150✕450の梁材を切り、そのまま天板に使っていた。
 壁も床も無垢材で、大工だった父が建て、私が生まれ育った田舎の家を思い出させる。

 珈琲を運んできたママさんに尋ねると、以前は呉服店の蔵だったとのこと。「大坂屋」という変わった屋号もその名残らしい。
 おそらくは銭函地区がニシン漁で湧き、隆盛を極めた時期に栄えた店だったのではないか。


 店内には古い足踏みミシンや火鉢、手回し電話機、ジュークボックス(2曲100円で現役)などあって、レトロファンにはたまらない店だ。
 珈琲は芳醇だが、やや薄味。非日常という気分を味わう空間と考えるべきか。

外壁には港町らしく、バショウカジキのレリーフが

 40分ほどいて退出。物価高騰は珈琲も例外ではなく1杯650円だったが、その価値はある。
 帰路はガソリン代節約のため、いつも利用する安売りショップの系列店に寄って定番食材を調達。一気に日常へと戻ったが、新たにカフェも開拓できて、流されがちな日々の刺激には充分なった。

2024年6月3日月曜日

おにぎり慰労会

 第1月曜は本来なら本修繕ボランティアの日だが、地区センター図書室は先週金曜から1週間の予定で蔵書点検があり、休室となっている。活動をどうするのか前回の活動日に確認したら、
ボランティアの皆さまへ・懇親会のご案内」と記された1枚の案内状を手渡された。

 以前から話題になっていたメンバーの顔合わせ慰労会を、活動3年目にしてやるという。
 内容は「おにぎりパーティー」で、実施日時は第1月曜の10時、つまり今日だ。参加費は不要。材料は施設側が準備してくれ、好きな具材を各自がそれぞれ握って食べる趣向だった。


 図書室が使えず、会場は2階の料理室。開始の10時には参加予定者がそろい、係員の挨拶でさっそくパーティーが始まる。
 予告通り、配膳台上にはたくさんの材料が並んでいて、まさによりどりみどり状態。事前の予約票に「好きなおにぎりの具は?」とあり、私が希望したシャケもちゃんとあった。

 9時ころに朝食を食べたばかりで、昼食には早すぎる。まず珈琲を先にいただき、他の方々が終わってからゆっくり握った。
 実際には平皿に材料を順に載せ、握らずにそのまま箸で食べるだけ。いわゆる「お握らず」の変形である。空腹ではないはずが、いざ食べ始めると、それなりにお腹に入るから不思議。


 参加者の内訳は本修繕ボランティアが5名、読み聞かせボランティアが3名、両方をかねているボランティアが2名、係員が3名。計13名(女性10名、男性3名)である。
 2種類のボランティアが対象の合同慰労会だったことを、当日になって知った。

 全員が食べ終わると、お茶菓子と飲み物で歓談。初めて会う方もいたが、それぞれが社会活動に積極参画しようという意欲にあふれていて、話していて非常に面白かった。


 11時くらいから読み聞かせ担当の有志による紙芝居「ルピナスさん」がある。日頃の活動で手慣れているだけあり、巧みな進行に感心した。
 本修繕担当からの出し物はなかったが、係員のAさんが私に弾き語りを依頼しようか随分迷ったと、終了後に聞かされた。音楽ボランティアとしてなら充分演れたが、次の機会もある。

 12時にお開きとなり、余った食材で希望者がお握りを作り、お土産として持ち帰った。新しい出会いもあって、楽しく有意義な時間を過ごせた。

2024年6月2日日曜日

OSをアップグレード

 2022年1月にヤフオクで買った中古のMacBook Pro、メインPCとしてキビキビよく働いてくれる。
 OSは買ったときに入っていたOS11(Big Sur)のままで特に不都合はなかったが、バージョンアップをうながす通知がしばしば届くようになった。
 現状のMacBook ProはOS12(Monterey)までアップグレードが可能。液晶下端に細いスジが数本入るようになった際、11.6→11.7へのバージョンアップでチラつきが改善された経緯がある。アップグレードすればスジ自体が消えるかも?と期待し、実行する気になった。


 アップグレードによって何らかのトラブルが生じる可能性があり、まずタイムマシン(Time Machine)でSSD全体のバックアップをとって備える。
 ネット接続が空いていそうな休日午前中に作業開始。10時30分から始め、12.41Gの大容量インストールファイルを48分でダウンロードし終えた。

 ただちにインストール作業へと移行。25分で終わり、その後細かい再起動が数回あって、使える状態になったのは12時10分。正味1時間40分で、思っていたより早い。

裏庭のアイリスが咲き始めた

 各種アプリケーションの動作を一通り試し、問題なく使えることを確認。他に大きな変化はなく、「どこが変わったの?」と思ってしまう。
 期待していた液晶下端のスジは消えず、そのまま残った。おそらくハード上の問題だが、使うのに大きな支障はない。

 今後に備え、他のOS同様にMontereyインストールUSBを作るつもりでいたら、作業前は確かにアプリケーションフォルダ内にあったインストールファイルが、終了後には消えていた。どうやらアップグレードが無事に終わると自動消去される仕組みらしい。
 緊急性はなく、いずれ再度ダウンロードして作りたい。

2024年6月1日土曜日

プチ断捨離&終活

 猛暑対策として先日購入した冷風扇、出番はしばらくなさそうだが、その時に備えて取り出しやすい場所に収納しておきたい。
 使うのは1階居間を想定していて、布暖簾を下げてある階段下収納が適当と思われた。

 ところが階段下収納には家族のアルバム数十冊のほか、古新聞や古雑誌、ポータブル灯油ストーブ、孫娘のおもちゃ箱、電子ピアノなどが雑然と並んでいて、冷風扇が入る隙間はない。
 そこで一念発起し、不用品を整理&処分することにした。

裏庭のハマナスが咲いた

 まず古いLPレコード10数枚を2階本棚にスペースを設けて移動。レコードプレイヤーは壊れてしまい、代表的な音源はCDに変換済み。いずれ処分する可能性が高いが、ひとまず退避させる。
 次に孫娘のおもちゃ箱を開ける。おもちゃは成長に合わせて随時処分しているが、最近はこの箱自体に興味を示さず、完全に開かずの箱と化している。捨てたり移動させたりし、箱はカラになった。

 冷風扇に必要なスペースは確保でき、さっそく移動させる。高さはギリギリ足りて、すっぽり収まった。暑さが去って用済みとなったら、次の夏まで2階の収納に移動させるかもしれない。
 興に乗って、長く2階仕事机に積んであった父母の葬儀&相続関連資料や実家売却関連資料を整理する。
 大きめの箱とフォルダにまとめ、中身を記したラベルを貼って本棚の見やすい位置に移動させた。いわば終活の一環で、いざというときに子供たちも利用しやすいはず。

 LPレコードのスペース確保に関連し、古い建築関連資料の処分も決めた。次の古紙回収時にまとめて出したい。
 机や本棚周りはかなりスッキリしたが、処分すべき不用品はまだまだ残っている。人生の残り時間や思い出とのバランスも考慮し、少しずつ整理を進める。