先日の家族食事会で長男から聞かされた。
息子がかって4年間在団し、結成して40年以上の歴史があるサッカー少年団が昨年度で解散になったことを。さらには、私が監督となって結成し、以降29年にわたって活動した小学校女子サッカーチームもまた、昨年度で解散したという。
どちらも理由は、選手不足でチームが編成できないこと。平たく言うなら、いまや政治問題にまでなっている「少子化」が根本的な要因だった。
息子がいたサッカー少年団には1990年からの4年間、指導者として深く関わった。女子サッカーチームにはその後の5年間携わった。
チームとしても個人としても成績は悪くなく、サッカー少年団は全道大会へ、女子チームは合同で全国大会まで進むことができた。個人では男女ともプロかそれに近い選手を輩出し、全日本U12にも2人を同時に送り込んだ。いろいろあったが、満足できる結果だった。
地域から離れた土地に家を建てて引っ越して以降、一切の指導から身を引いたが、回り回って数年前から、女子サッカーチームの指導は1990年に指導したチームの中心選手が担当。自分が積み重ねてきたことが粛々と受け継がれてきたことを、密かに喜んでいた。
そんな思いや伝統がふっと消えてしまうのは正直寂しいが、これも避けられない世の流れと受け止めるしかない。
息子も自分がやるだけでなく、サッカーの指導に関わりたいと思うようになり、あちこち探し回ったが、かなり遠方の小学生チームで、週1回だけコーチ補佐として関わるのが精一杯だったという。
指導をやりたい人間はたくさんいるが、サッカーをやる子供はごく限られているという厳しい現状。こんなことは私が関わっていた時期には、考えられなかった。
先細る日本社会の未来を垣間見るようで、寂しいというよりも、何だか怖くなってくる。