終日マイナス4〜5度前後の真冬日で、雪も5センチほど降ったが、いつもと変わりない大晦日。
午前中、妻と息子を伴って車で近所のスーパーに行き、アルコール類を中心に買い物を済ませる。
妻はおせち料理の仕上げに忙しく、電子オーブンレンジが空いたころを見計らって、私が正月用に梨ケーキを焼いた。クッキングシートが切れてしまい、急きょ製図用のトレーシングペーパーで代用する。
仏壇の仏花はすでに入れ替えてあり、お菓子を供えて線香に火を点け、今年最後のお参りをして一年の無事を報告。
17時ころに長男がやってきて、18時15分くらいから大晦日恒例の宴が始まった。例年通り次男の買ったカニが食卓を賑わす。ビールは次男が、日本酒は長男が持ってきた。
家族4人だけのこじんまりした年越しとなったが、料理も酒も美味しい。いつものように平穏な年越しである。
実は最後の最後になって、地元紙のエッセイ欄に投稿が掲載された。投稿したのが9月末だったから、3ヶ月も経ってからのこと。これほど間隔が空くのは初めてで、てっきりボツと思っていたから、採用の連絡が事前にあったときは、本当に驚いた。
タイトルは「55年越しの三四郎」。学生時代に選択した文学の講義で、夏目漱石の「三四郎」を読んでレポートを提出するという要旨。
最後まで読みきれずに途中で投げ出し、単位欲しさに「なぜ読みきれなかったか?」という言い訳がましいレポートを提出し、予期せず「優」の単位をもらった。
55年経った今年、その「三四郎」をようやく最後まで読み切り、長年の課題をクリアしたという顛末である。
自信作だったので、日の目を見たことが素直に嬉しい。結果として今年は投稿の6本中、4本が採用。今後も精進を重ねたい。