2023年12月26日火曜日

ささやかに夫婦忘年会

 2年ぶりに夫婦で忘年会をやることにした。忘年会といっても中心街に出かけて買い物などし、夕食を食べるだけだが、非日常の演出という点では大きな意味がある。
 子供たちが家にいた頃は家族でやっていたが、順に自立して家を出てゆくにつれ、いつしか夫婦だけのイベントになった。

 昨年は私の胃ガン手術後の経過観察が年末に重なり、早々に中止。制限の解けた今年は早めの上旬にやろうと思ったが、「年末のXmasライブが終わってからにしては?」との提案が妻からあり、それもそうかと従った。
 複数あがった会場の候補は、妻がテレビで観たという札幌駅JRタワー内にある居酒屋レストランに最終決着。いつも決まった店ではなく、新たな店を開拓するのも、脳の活性化という意味では大切らしい。


 16時半くらいに車で出発。最寄りの量販店に車を停め、まず年末の備品を調達する。
 この時期に必ず買い替えるのは箸で、悩んだすえに1膳635円の夫婦箸に決めた。いつもより高めだが、安物では1年もたないことがある。ささやかな贅沢か。

 その後地下鉄で中心街に移動し、18時過ぎに目的の店に到着。ご飯ものが売りの店で、事前に決めていた「季節の出汁釜めしと花咲かに汁」を頼んだ。
 ノンアルビールを1本だけ頼み、ささやかに乾杯。いろいろあったが、今年もどうにか生活破綻せずに乗り切れた。


 5種類あった前菜では、鯛の昆布締めが美味。花咲かに汁は粕汁ふうの味つけがユニークだ。ただ、カニの身を取り出すのに忙しく、会話が途絶えてしまうという問題があった。出汁釜めしは鶏そぼろに長ネギをあしらったものだったが、味の変化に乏しく、やや期待外れ。
 量的には満足で、食べきれずにテイクアウトする案も飛び出したが、時間をかけて完食した。

 1時間くらいいて退出。全室が引戸で仕切られた個室で落ち着けたが、窓際の席が寒くて参った。建物自体の換気設計ミスと思われる。
 支払いは4,230円のカード払い。予め店のサイトからクーポンを印刷して持参し、10%OFFの特典にありつけた。物価高の折これは大きい。


 外に出ると、思いがけず激しい雪。イルミネーションを見物しながら散策するつもりが、予定が狂った。雪は激しさを増し、途中でたまらずチカホ(地下歩行空間)に潜り込む。
 かってはチカチカパフォーマーとして熱心に活動した懐かしい空間だったが、人があふれている割に音や光に乏しく、昨今の世相を反映するかのように、どこか陰鬱で寂しい気分が漂っていた。


 大通り公園で地上に出て、テレビ塔横の広場へと向かう。2年前の忘年会では美しい赤系のイルミネーションに彩られていたが、今年は地味な金と銀のイルミネーションで、こちらも期待を裏切られた。
(本格展示は12/25で終わっていたことを後で知った)
 雪は激しさを増し、記録では1日で25センチの積雪。一気に真冬傾向へと突入した。やはり忘年会は12月の早い時期にやるべきと悟った。