2023年5月1日月曜日

ページ脱落本の修理

 新年度3度目となる地区図書館、本修繕ボランティアの日だった。10時20分に着くと、参加者は私を含めて5名。大型連休が始まっているせいか、普段の半分である。
 前回手掛けたページがバラバラになった本の修理を継続する。

 不揃いページを整え、背の部分にノコで刻みを入れて糸とボンドで補強し、いったん自宅に持ち帰っていた。自宅で背全体に補強用の寒冷紗布を接着し、固まった状態で持参している。
 表紙と表紙カバー、見返しをつけて仕上げるのが今日の目標。


 古い見返しをそのままに、新しい見返しを追加する予定でいたが、係員と長い協議のすえ、古い見返しは表紙から切り離し、完全に撤去することに決まる。
 新しい見返しを採寸して慎重に切り出し、補強用の寒冷紗布の内側に接着。ただちに表紙をその外側から接着させた。表紙全体に糊を塗るため、貼り直しができない一発勝負の作業だったが、うまく収まった。その状態で目玉クリップで背を仮固定する。
 本体を糸で強固に固めたせいか背の厚みが膨らみ、表紙カバーがきっちり収まらない。プライヤーで締め、ハンマーで叩いてみたが、どうしても2ミリほど厚くなってしまう。
 最終的に表紙の透明カバーをすべて外し、アイロンをかけて表紙の折り目を外側に移動して調整することになる。


 剥離液を使って古い透明カバーを外すのにかなりの時間を費やしたが、ほぼ無傷で取り外しに成功。
 本体と見返し、表紙の糊が乾かず、この日の作業はここまで。自宅での1日を入れると、のべ4日間に及ぶ複雑かつ面倒な作業になった。

 この日、自宅補修作業の合間をみて作ったノコ修理固定用の大型木製クリップを持参し、図書館に寄付した。
 前回持参した2枚の板を利用し、Cクランプなしでも蝶ナット&ボルトで簡単に本を挟んで固定できるよう改良したもの。ページが脱落した本は数多いので、今後役立つことを期待。