2023年3月30日木曜日

ボツ街道から脱出

 2日前の朝、起きると「投稿が掲載されているわよ」と妻が言う。このところ新聞投稿からは遠ざかっていて、一瞬耳を疑った。
 地元紙の投書欄を広げると、確かに載っている。「物価高騰対策としてケーキ作りを始め、家計費節約を図っている」という主旨のネタだった。確かに自分の投稿だが、いつ投稿したのか思い出せない。

 メール投稿だったので、確かめると1ヶ月近くも前のこと。連絡なしにこれほど間隔が空いてから掲載されるのは稀。保留状態だったのが、穴埋め的に掲載となった可能性もある。


 実は投稿採用は昨年8月以来、7ヶ月ぶりのこと。このところなぜかボツ続きで、調べると4回続けてボツ(不採用)になっていた。
 それでもテーマを決めて書き綴り、推敲を重ねる行為は認知症予防にもつながり、仮に掲載されれば謝礼までもらえる。連続ボツにもめげず、2ヶ月に一度は何かしらの投稿を続けていた。

 残念なことに地元紙日曜版に2枠あった500字のエッセイ欄が、理由なしに2月で突如終了となった。
 投稿者が高齢者中心で居心地がよく、父や母に関わる思い出話を中心によく投稿し、数多く掲載されていた。自分にとってある種のライフワークのように感じていただけに、ひどく落胆した。
 代替えとなる欄が新たに始まる気配もなく、残る投稿枠は毎日4〜5編が掲載される400字の投稿欄くらい。時事性の強い内容が求められる投稿欄はあまり得手ではなく、しばし書く意欲を失っていた。そんな折の吉報だったから、素直に喜んだ。
 先月末の投稿欄に「採用の基準」のような記事が載った。時事性のあることが第1条件で、広い地域を対象に幅広い年齢層からの採用など、公共性を重んじる新聞にとっては、ごく普通の基準だった。

 年齢と男女別の投稿者分布が併記されていて、70代男性(つまりは私)が最も多い。私も含め、リタイア直後で時間があり、世間に自分をアピールするには絶好の手段なのだろう。
 投稿が少ない若い世代や女性、そして地方在住者の採用率が高いのは以前から感じていたが、自分は最も採用されにくい年代と地域(札幌)にいるようだ。文章力以外のプラスアルファがなければ、採用への道は遠ざかる。
追記:3月の投稿総数は871で、掲載は125という発表があった。倍率7倍の狭き門である)