壁を外すなら釘で止めてあるだけの内壁が簡単だった。寒気がまだ厳しく、一気に外すには時期が早すぎた。まず下端の幅木を910の区切りで切り落とし、外してみるとおよその様子が把握できた。
当初の予想通り、腐食部はドア取り付け枠や土台水切、土台と柱にも広がっていた。土台は入口から30センチ弱まで、柱は下端から15センチ弱まで部分的に腐食している。
対策としては腐食部を全て切り捨て、新しい部材と交換すること。新しい部材には厳重な防腐対策が必須。各種情報を集めると、部材をホウ酸の15〜20%溶液にドブ漬けすれば、シロアリ、黒アリ、腐食菌、カビなど、腐食全般に効果があると知った。
腐った部材の除去手段、入れ替えた部材の固定方法など、精力的に情報収集。補強金物を有効に使えば、比較的容易な手順で充分な強度が得られそうだった。
場所は5ミリ厚のハードボードを強固に張ってある玄関に近い南側の下端部。横幅はハードボードと同じ910、縦は下端から450として、修復後の壁補修をやりやすくした。
横方向は壁下地となる横胴縁の中心で切ることにし、ガイドとなるヌキ板をビスで仮固定。電動ノコの切り込み深さを5ミリに設定し、ガイドに従って一気に切った。
壁を外して腐食部の全体を見る。補修方針にいまのところ変更はない。作業の邪魔になる一部の間柱はいったん切って仮養生、補修を終えてから補強金物で復帰させる。
必要な材料のうち、ホウ酸はすでに届いていて、土台と柱を交換するヒノキ角材も発注済みで、数日中に届く見込み。到着に合わせ、交換作業に必要な準備を少しずつ進めたい。