2023年3月28日火曜日

ホウ酸で木材防腐対策

 玄関ドア周辺の木材腐食補修作業の一環としてホウ酸水溶液を準備し、一部木材でテストをした。
 ホウ酸は人体への悪影響がほとんどなく、木材の防虫&防腐対策として欧米では主流になっているという。雨水にさらされる屋外では使えないが、今回は屋内限定使用なので問題ない。

 水溶液の市販品もあるが、自分で作れば濃度を自由に調整できて価格面でも有利。すでにネット通販で500gを520円で購入済みだった。
 濃度や作り方はネット上に多くの情報がある。15%程度の高濃度溶液に調整すれば、シロアリ、黒アリ、防腐防虫、ナミダダケ、防カビなど広い範囲に有効とか。


 きれいに溶かすにはお湯を使うのが必須。ホウ酸300gをポリ容器に少しずつ入れ、60度のお湯2Lを数回に分けて投入し、菜箸で混ぜながら溶かし込んだ。この時点でホウ酸粒子は全く見えず、完全な15%水溶液になっている。
 テスト用として補修作業で部分的に切断除去し、あとで補強金物で固定する予定の短い間柱2本を使った。


 刷毛で塗ったり、スプレーで吹きつけたりする手法もあるが、今回は溶液に完全に浸してしまう「ドブ漬け」を選択。防腐剤注入土台ではよく使われる手法だ。
 少ない溶液で効率よく浸すため、部材をビニール袋に入れ、その中にホウ酸溶液を注いだ。全体に溶液が回るよう、太い部材はときどき回転させる。

 30分くらいで取り出し、22度の室内で3時間乾燥させた。処理前よりも表面の色が白く変化していて、以降の加工には問題なさそう。


 ドブ漬けの時間は、もっと長いほうが深く浸透するかもしれない。あまり長すぎるとホウ酸処理だけで時間がとられ、補強対策そのものが遅れてしまう。悩ましい選択だ。少なくとも刷毛やスプレーよりは効率がよさそうだが。
 ホウ酸は人体には安全とのことだが、扱う際はゴム手袋使用が無難かと。試みる場合は各自の責任でお願いします。

追記:その後ポリ容器の底でホウ酸が沈殿し始めたため、使う直前に必要分を容器に入れ、60度前後に暖めて溶解させている)