通算8度目となる地区センター図書館での本修繕ボランティアに参加した。新型コロナ感染拡大で前回は中止となったが、このところ感染は減少傾向にあり、安心感はある。
いつものように11時に到着。係員と私を除く参加者は5名で、参加率は60%前後か。
ただちに作業を始める。今回はこれまで経験のない中綴じホチキスのグラフ雑誌の補修。人気のある雑誌で貸出数が多いせいか、表紙から数枚分がホチキスから外れ、脱落している。
まず係員と補修方針の検討をする。いったんホチキスを完全に外し、欠損しているホチキス穴を透明ブックカバーで補強。その後ホチキスを挿し直すことになった。
ホチキスを外して欠損部を補修するまでは比較的簡単に終わったが、外したホチキスの歪みが激しく、そのまま挿し直すのは難しかった。
プライヤーがあれば簡単に修正できるが、あいにく持ち合わせがない。工具ケースを探すと、接着剤を小分けするスプーンを発見。裏側を使って少しずつ歪みを補正し、どうにか使える状態になった。
従来のホチキス穴が補修でふさがってしまったので、新たに穴を開け直す必要がある。精密ピンセットの先端で試みたが、うまくいかない。係員に確認すると、千枚通しがあるというので借りた。
外したホチキスをガイド代わりに穴を開け、全体を整えてホチキスを挿し直したが、なぜかうまく収まらない。調べると開け直したホチキス穴に微妙なズレがある。
一度に挿すのを諦め、表紙側から数ページに分けて少しずつ試み、ようやく成功した。
降ってもすぐ解けて、今年は少雪傾向 |
挿し直しによって開いてしまった不要な穴のうち、ページめくりに障害のありそうな箇所を小さく切った透明テープで部分補修。
ホチキスを止め直した部分には丸く切った透明テープを裏表から計4ヶ所貼り、さらなる補強を施す。1時間半に及んだ長い作業をようやく終えた。
本の綴じ方にも各種あり、それに応じて壊れた方も複雑になる。単純そうに見えた本の修繕、まだまだ深い未知の世界がありそうだ。