2021年9月12日日曜日

デジタル終活

「投稿が新聞に載っているわよ!」と、起きるなり妻が言う。何も告げてなかったが、月初めに地元紙のエッセイ欄へ確かに投稿した。どうやらそれが採用になったらしい。
 諸事情により、投稿掲載は6ヶ月ぶり。今回はパソコンを使った終活がテーマで、作業中にこのブログでも一部ふれた。
 終活の一切をテキストファイルにまとめ、3人の子どもたちにメール送信して共有するという画期的なもの。以下、投稿の概要である。


 均等分割を基本とした遺産相続から始まり、葬儀のあり方や預金&不動産の詳細、延命措置の希望、墓や仏壇の扱い、住宅の管理方法など記載内容は幅広い。文章で説明しきれないものは写真も併用。多数のパスワード類は熟慮のすえ、暗号化して別ファイルに保存した。
 これを機に銀行とクレカ、暗号解凍パスワードは以前から決めておいたものに統一。重要なこのパスワードだけは一切記録に残さず、夫婦と子供たちだけの「記憶」に深くとどめた。

 長い時間をかけてまとめ終え、「家族ノート」と題して目立つ赤いフォルダに収納。同じ内容を子どもたちにもメール送信したら、すぐに反応があった。
 元気なうちによくまとめてくれたと概ね好評で、長女からは介護の希望等を追記して欲しいとの要望があり、葬儀用写真を含めた全体をUSBメモリにも保存してはどうか?との提案もあった。
 デジタル終活にふさわしい体裁で、さっそく薄型の媒体を購入し、赤いフォルダの最上部にテープで止めた。フォルダには葬儀で流して欲しいCD音源も入れた。
 同い年の妻とは「70歳を迎えたら終活ノートを書こう」と、かねてから相談していた。母の死やコロナ禍でやや遅れたが、ようやく実現してホッとしている。
 今後の予定として、内容に変更が生じた場合は印刷し直してその都度メール送信。USBメモリの更新を同時にやりたい。
 正式な遺言と違って法的拘束力はないが、死後の処理は基本的にこのノートに沿ってくれるはず。人生の着地点にむけて、いろいろと片づいてゆく。